- 本 ・本 (250ページ)
- / ISBN・EAN: 9784006001070
感想・レビュー・書評
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人はなぜ宗教に惹かれるのか…ということに興味がある人には,なかなか刺激的な本である。日本の思想家だけではなく,西洋の思想家からも,宗教に関する哲学的な部分を引用してくれて,宗教学入門書としては,いいのではないか。
ただ,わたしは「宗教とはなにか」ということを,もう少し別の視点から考えてみたいと思うようになった。それは「哲学,宗教,道徳,習慣」は,どんな関係にあるのか…である。
葬式仏教は,宗教なのか。日本人が神社で手を合わす…しかも,2礼2拍手1礼までも基本通りにやる…のは,宗教なのか。単なる習慣なのか。習慣や宗教との違いはなんなのか…。このあたりの問いに答えてくれる本が欲しい。
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日本における宗教的な意識を考察。
1章では、西洋において理論的にあまり語られることのない「悪」の問題について、「逆光の存在論」というタイトルで論じている。
2章、3章では、隠れていた儒教思想のなかの「誠」という徳をキーワードとして、また、それを西田幾多郎の『善の研究』3章を引用、批判しつつも、日本の宗教的土壌のルーツを照らし出していく。
4章では、先端時代における、宗教の展望をオウム事件にも言及しつつ、生と「永遠の死」を踏まえ、「今」を生きることにおける宗教性が語られる。
5章では、イスラム圏からささやかな世界の展望が語られる。 -
幸福とは何でしょうか。これは非常に定義しがたい。なぜなら何を欲しいと思うかは人によってさまざまだから。しかし誰もが欲しいものがある。それは、健康、裕福、賢明。
著者プロフィール
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