宗教とはなにか-とくに日本人にとって- (岩波現代文庫 学術 107)
- 岩波書店 (2003年8月20日発売)
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- Amazon.co.jp ・本 (157ページ)
- / ISBN・EAN: 9784006001070
作品紹介・あらすじ
宗教的な意識の出発点である「虚無の自覚」は、人間の生命力が自ら発する光とエネルギーを失い、自己が逆光を浴びるときに生ずる。そして宗教は個人の内面の問題にとどまらず、集団・制度に関わる事柄でもある。日本人の宗教意識を宗教的混淆や独特の倫理観から読み込み、オウム真理教事件に対する独自の解釈やイスラム教国での体験などをも織り込んで展開する注目すべき論考。
感想・レビュー・書評
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日本における宗教的な意識を考察。
1章では、西洋において理論的にあまり語られることのない「悪」の問題について、「逆光の存在論」というタイトルで論じている。
2章、3章では、隠れていた儒教思想のなかの「誠」という徳をキーワードとして、また、それを西田幾多郎の『善の研究』3章を引用、批判しつつも、日本の宗教的土壌のルーツを照らし出していく。
4章では、先端時代における、宗教の展望をオウム事件にも言及しつつ、生と「永遠の死」を踏まえ、「今」を生きることにおける宗教性が語られる。
5章では、イスラム圏からささやかな世界の展望が語られる。 -
幸福とは何でしょうか。これは非常に定義しがたい。なぜなら何を欲しいと思うかは人によってさまざまだから。しかし誰もが欲しいものがある。それは、健康、裕福、賢明。
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