江戸人とユートピア (岩波現代文庫)

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  • 岩波書店
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レビュー : 2
  • Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784006001216

作品紹介・あらすじ

近世中期以降、社会の閉塞状況からの脱出を模索する人々は、各人の環境に応じて様々なユートピアのイメージを構築した。著者は庶民の世間咄の世界をはじめ、五世団十郎、荻生徂徠、服部南郭らの構想したユートピアの実相とその背景を十分に魅力的に論じる。学問と文学の接触こそが江戸中期文学史の最大の特徴という持論を実証した好著。

感想・レビュー・書評

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  •  世間咄の世界前半。近世の人々は異事奇聞を渇仰した。巷の噂話はたちまち叢書となって記録されて流布した。世界が現在そうである以外のあり方をしうるという考えなど成立しようのない近世人にとって世間咄は、見知らぬもう一つの世界を垣間見る不安と緊張と興奮の窓口であった。人々は熱心に咄を作って応募し、西鶴は心中したお七にみずからの願望をかさねた。

  • 岩波現代文庫

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