民衆の大英帝国 近世イギリス社会とアメリカ移民 (岩波現代文庫 学術 204)

  • 岩波書店 (2008年11月14日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (300ページ) / ISBN・EAN: 9784006002046

作品紹介・あらすじ

17・18世紀イギリス社会の貧民層にとって、帝国の形成は何を意味したか。落魄し年季奉公の契約をして海を渡った者、兵士、流刑者、農民。植民地アメリカの基盤を造った彼らの出自と体験から、大西洋へと送り出した社会の実像が浮かび上がる。史料を駆使し、人の行き来の側面から大英帝国の姿をヴィヴィッドに描く「帝国」の社会史。

みんなの感想まとめ

17・18世紀のイギリスにおける庶民の実態と、植民地拡大の背景を深く掘り下げたこの作品は、当時の移民たちがどのようにして半強制的に新世界へと送り出されたのかを描いています。イギリス国民の多くが、貧困や...

感想・レビュー・書評

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  • 世界史ではいつも悪者にされる、というか実際ひどい条約を多数結んだことでお馴染みのイギリスであるが、現在のイギリス国家にその責がないことは当然として、当時においてさえ、イギリス国民の多くの若者たちは、奴隷にも似た扱いをうけて半強制的に植民地開発に連れ出されていた。

    本書は17,8世紀の植民地拡大を続けるイギリスの庶民の実態にせまる方法として、当時の移民とはどんな人々であったのかを探求する。
    一言でまとめてしまえば困窮した人々が半ば強制的に押し出された結果であり、イギリスにとってアメリカ植民地とは救貧院であり、刑務所であり、孤児院であったということなのだが、本書は結論を急がず、一次資料を綿密に読み解く過程を示した探求・研究にこそ重きをおいている。
    情報源とその正当性の考察にページがさかれるため物語的な面白さは薄れてしまうが、それはそれで興味深く読み進められる。

    難題の解決を植民地に求めようとするこの潮流は、何も当時のイギリスに限った話ではない。
    人口減少、不法移民、貿易赤字。ときに押し付け、ときに奪い、均衡を失った先にはろくな未来が待っていない。
    協業を一歩間違えたゆえの不均衡なのか、はたまた悪意を持った暴力なのか。
    近代イギリスの路地裏は、つねに帝国に、そして現代にも繋がっている。

  • w

  • 大英帝国からアメリカへの移民の実状と、当時の英国内の社会的情勢とを重ね合わせて推察した本。強制的に海軍に入隊させる法律はひどい……。

  • イギリスとアメリカの関係が知りたかったのですがいまいち。
    でも植民地時代のことは割と詳しく書いてありました。

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著者プロフィール

1974年、神奈川県生まれ。愛知教育大学教育学部准教授。著書に『8050問題の深層――「限界家族」をどう救うか』(NHK出版)、共編著に『「ひきこもり」への社会学的アプローチ――メディア・当事者・支援活動』(ミネルヴァ書房)、共著に『セルフ・ネグレクトのアセスメントとケア――ツールを活用したゴミ屋敷・支援拒否・8050問題への対応』(中央法規出版)、『大人になる・社会をつくる――若者の貧困と学校・労働・家族』(明石書店)、論文に「長期化するひきこもり事例の親のメンタルヘルスと支援」(「精神科治療学」第35巻第4号)、「ひきこもり経験者による空間の獲得――支援活動における空間の複数性・対比性の活用」(「社会学評論」第65巻第3号)、「ストーリーとしての引きこもり経験」(「愛知教育大学教育実践総合センター紀要」第8号)など。

「2025年 『社会的孤立の支援と制度』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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