ユング心理学入門―“心理療法”コレクション〈1〉 (岩波現代文庫)

著者 :
制作 : 河合 俊雄 
  • 岩波書店
4.23
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本棚登録 : 348
レビュー : 23
  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784006002206

作品紹介・あらすじ

河合隼雄の処女作であり、日本で最初に著されたユング心理学の本格的入門書。河合心理学の出発点がわかる本であり、後に展開する重要なテーマが数多く含まれている。著者の生涯を通じて重要な位置を占め続けたユング心理学に関する最も基本的な本。文庫化に際し、著者がユング心理学を学ぶに至った経緯を自ら綴った「序説ユング心理学に学ぶ」を併録し、「読書案内」を付した。

感想・レビュー・書評

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  • 2階心理学C : 146.8/KAW : 3410161643

  • これを読んで、自分の中にある屈折した部分、抑圧された部分に輪郭が与えられた気分になった。
    自分の中に影やアニムスは確固として存在している。それを自覚し、統合することが大事なのだということがわかった。もっとユングの心理学に触れてみたいと感じた。

  • ユングを知るきっかけになった一冊
    数年ごとに読みなおすと自分の成長を感じられそう

  • ユング心理学の基礎本。河合先生の文章は引き込まれる。

  • 氏の著作は何冊か読んだが、その柔らかな文体は、読む人の心を安らかに包み込み、全てを理解し肯定して癒されるようである。その心地よさに、読み出したら止まらないのだ。
    内容としては、人間の類型、コンプレックス、無意識、夢分析、アニマ・アニムス、自己実現などに関して基本的な概念が述べられており、より詳細な内容は、氏の他の著作を参照されたほうが良いと思う。
    私自身、フロイトの著作も読んだが、ユングの方がより直感的に理解し納得できた。ただ、全て河合氏の著作を通してのことなので、今後は直接ユングの著作を読んでみたい。

  • ユングについて更に知りたくなる一冊。
    合理性や客観性を重んじた説明や文章を用いて、難解で抽象的なユングの理論を明快に浮き彫りにしている。

    夢分析について述べている箇所は、普段何となく見ている夢がどんな意味を持ちうるのか、あるいは社会生活や日常生活においてどのような課題を抱えているのかをある程度把握するのに役立つと感じた。

  • ユング心理学について入門的に述べられており良書であった。

  • 読んでて辛くなるところもあれば、それを乗り越えたら新しい視界が開けそう。

  • 健全なペルソナを発育する必要性を感じる。
    コンプレックス(抑圧)の認知と、自我との再統合。
    コンプレックスと対決していくこと。
    ユングによればその時期に対決すべきコンプレックスはちょうどその時に誘発されるというから、決して欠点を数え上げて、それを卑下する必要はない。そうではなくて、自我を揺らがすようなコンプレックスとの対峙を「仕込まれて」「浮上させられた」ときに、それと対決すればよい。

    現在出てきている自分のシャドウは何か。それは興味のないことには興味のないこと、本質的なコミュニケーション以外はとりたくない自分、そして自分の感情に素直すぎる自分なのであろう。隠せない自分なのであろう。

    これを踏まえて、どのようにペルソナを形成していけば良いか、ということになるが、相手に不快を与えずに、きちんと独立した自分の意見を伝える、主張するということが一点。つまり摩擦を起こさずに。

    うまく使い分けるのは大事なことかな。ペルソナの柔軟性をもつこと。僕は、内向型の感情型で、二次機能としての直観があると思う。主機能を発達させ、補助機能を助けとしつつ、劣等機能を発展させる。これが個性化の過程。反応は基本的に感情でしてしまう節がある。だから、もちろん「感情」は認識した上で(今まではこれを殺してきたし、感情を認知しないようにしていたことが問題だった)、そのほかの対応も出来るようになれば良いということかな。

    生きていない自分を生きること。
    影の無い人は人間味がない

    今までその人としては否定的に見てきた生き方や考え方のなかに、肯定的なものを認め、それを意識のなかに同化してゆく努力がなされなければならない

    欠点や否定的な面を知り、それに直面して、そのなかに肯定的なものを見出し生きて行こうとする過程。

    象徴が生じる前には、相反する二つの傾向が意識され、その完全な対立を、簡単にどちらかに加担することなく
    経験する。一種の停止状態。







    ●以下引用

    私の日本的甘えを払拭するのに役立った。先生に認めてもらうには、クラスで発言するしかない。

    二つの対立する考え方や立場などのどちらかが正しいかを断定せず、両者の補償作用によるダイナミズムに注目

    堅固な体系を真理として提示することではなく、人間の心、ひいては生き方に対する根本姿勢を問うている。

    父性原理は「切断」の機能をもつ。→「自我」の確立

    ユング心理学の特徴のひとつに、事象を継時的に見て因果関係を知ろうとするだけではなく、共時的に見て全体的な布置を読み取ろうとするところがある

    あるひとの関心や興味が外界の事物やひとに向けられ、それとの関係や依存によって特徴づけられる

    新しい場面に入る時の行動によって、両者の相違が特徴的に出てくる。内向型のひとはどこか、ぎこちない感じがつきまとう

    内向的なひとは、過度に自己批判的で、自信なさそうに見えながら、いったん思い込むと少々の障害にはたじろがない。とかく客体との関係がスムーズにゆかない点に特徴がある。

    これらは生まれつきの資質

    ★その個人の素質による態度を逆転させると、はなはだしい疲労現象が現れ心の健康が画うされる

    四つの機能、思考、感情、感覚、直感

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プロフィール

河合 隼雄(かわい はやお)
1928年6月23日 - 2007年7月19日
兵庫県多紀郡篠山町(現・篠山市)出身。京都大学名誉教授、国際日本文化研究センター名誉教授。文化功労者。元文化庁長官。1952年京都大学理学部数学科卒業後、京都大学大学院で心理学を学びつつ、数学の高校教諭を兼業した。
天理大学で助教授時代にユング研究所に滞在し、ユング派分析家の資格を取得。日本における分析心理学の普及と実践に邁進。箱庭療法導入者としても知られる。欧米の心理療法を日本文化に根ざす仕方で導入を試みており、日本論・日本文化論の著作も多い。
主な受賞歴に、1982年『昔話と日本人の心』で大佛次郎賞、1988年『明恵 夢を生きる』で新潮学芸賞、1992年日本心理臨床学会賞受賞、1996年NHK放送文化賞をそれぞれ受賞。1995年紫綬褒章、1998年朝日賞、2000年文化功労者顕彰。
なお2012年に一般財団法人河合隼雄財団が設立されており、そこで本人の名を冠した「河合隼雄物語賞・学芸賞」が設けられている。

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