ユング心理学入門: 〈心理療法〉コレクション I (岩波現代文庫 学術 220 〈心理療法〉コレクション 1)

著者 :
制作 : 河合俊雄 
  • 岩波書店
4.20
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本棚登録 : 747
感想 : 33
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784006002206

作品紹介・あらすじ

河合隼雄の処女作であり、日本で最初に著されたユング心理学の本格的入門書。河合心理学の出発点がわかる本であり、後に展開する重要なテーマが数多く含まれている。著者の生涯を通じて重要な位置を占め続けたユング心理学に関する最も基本的な本。文庫化に際し、著者がユング心理学を学ぶに至った経緯を自ら綴った「序説ユング心理学に学ぶ」を併録し、「読書案内」を付した。

感想・レビュー・書評

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  • 石井ゆかりの『夢を読む』の参考文献の一番上に載ってたので…と思って読み始めたけど、これはその本の抜粋だったことを、読み終わってから知り…ショック。
    でも、面白かったし興味もかなりそそられたから、次こそ培風館の方の『ユング心理学入門』読むぞー!
    読書案内に載っていた、河合隼雄『コンプレックス』岩波新書 1971年 も気になる。

  • 初読

    心理と哲学については勿論興味関心はありながらも
    近付かない方がいい気配がしていたのだけど、今かな
    と手に取ってみたら、多分、タイミングがバッチリ合った。

    10年以上、ずっと事象の両義性に惹かれていたので
    ユングの提唱する相補性、
    人間の心は対極の間のダイナミズムに支えられて一つの全体性・統合性を持っている、
    負から正を、正から負を見出し己に統合してゆく
    というのは物凄く負に落ちたのだ。
    また、ユングは40歳以降の人生の後半を重視していたというのも
    寝かせた甲斐があったというか。まさに今、これから必要な。

    コンプレックス、ペルソナ、エゴという心理用語も
    俗説というか、日常用語としての意味ばかりの理解よなぁと改めて。

    それにしてもこの本はユングの入門書でありながら
    河合隼雄氏という日本におけるユング派第一人者に強く触れるもので、
    それもまた素晴らしい出会いだった。
    序論にある分析が主に夢分析と聞いての反応も、
    私も「夢分析、、、」というタイプなのであの時点で
    この先生信頼出来る!となってしまったw

  • ”河合隼雄さんの処女作。
    巻末には、河合さんによる「読書案内」と、茂木健一郎さんによる解説も。

    <キーフレーズ>
    ・ユング心理学においては学問と人間とが切り離せない(序説 x)
    ・影(shadow)=個人の意識によって生きられなかった半面(p.86)

    <きっかけ>
     人間塾 2016年3月の課題図書”

  • 氏の著作は何冊か読んだが、その柔らかな文体は、読む人の心を安らかに包み込み、全てを理解し肯定して癒されるようである。その心地よさに、読み出したら止まらないのだ。
    内容としては、人間の類型、コンプレックス、無意識、夢分析、アニマ・アニムス、自己実現などに関して基本的な概念が述べられており、より詳細な内容は、氏の他の著作を参照されたほうが良いと思う。
    私自身、フロイトの著作も読んだが、ユングの方がより直感的に理解し納得できた。ただ、全て河合氏の著作を通してのことなので、今後は直接ユングの著作を読んでみたい。

  • 培風館 (1967年10月1日発売)も読みました。
    https://booklog.jp/item/1/4563055115

    原本は、1967年10月に培風館より刊行された.その後、『河合隼雄著作集1 ユング心理学入門』(1994年7月岩波書店刊)に第1・2・10・11章および付録を割愛して収録された。
    コレクション版は、底本にこの『河合隼雄著作集1 ユング心理学入門』を使用したとあるので、生前に河合隼雄さん本人が省略版をすでに作成していたということになる。
    つまり、俊雄さんが元本の章をカットしたのではないのだ。

  • タロット・リーディングの視野を広げる目的で読んだが…なるほど。本来の目的で期待していた内容とは少々違っていたが(解説の茂木健一郎さんが『ユングという一人の心理学者の事蹟を探るきっかけとなる本』と表現されている通り)、興味深く読み進んでしまった。結果として、タロット・リーディングを深める視点も学べたと思う。ユング心理学、もう少し深めてみたいなぁ。同時に、フロイトも読んでみたくなる不思議。

  • 読みやく分かりやすい。文章の出来が良い。

    ただあくまで”入門”なので、深いところはわからず、そんな感じなのか〜的な情報を仕入れるには良い本。
    本当に理解したいなら、もっと色々読む必要がある。
    そういった意味では、読書案内が最後についているのも良い。

  • 夢分析について知見を深めたく手に取った本。こういった類の学術的な専門用語の多い本は難解なものが多くなかなか読みにくいものが多い反面、河合さんの本は「高校程度の学力があれば読める文章」として噛み砕いて書いてくれているので非常にわかりやすい。実際のケースをもとにどのように連想していくか、紐解いていくかの流れが読めてとても参考になる。しかし、量をこなせなければコツを掴めないんだろうと言うことも同時にまなばされる。意識と無意識の大きさを表す円の図には驚かされた。

    連想を使って夢分析を行うという点が興味深い。もう少し知識を深めたいので、他の河合さんの本も読んでみようと思う。

  • 100分で名著の河合隼雄特集から

  • うーん、どこまでがユングの考えなのかわからない。なんか一般論を言っているようにも読める。あと「日本で最初に著されたユング心理学の本格的入門書」らしいが、伝記がないのも不満。抄録らしいが、原本にはあるのだろうか。

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