『コーラン』を読む (岩波現代文庫)

著者 :
  • 岩波書店
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本棚登録 : 107
レビュー : 7
  • Amazon.co.jp ・本 (432ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784006002831

作品紹介・あらすじ

イスラームの聖典『コーラン』は、その成立の複雑な歴史的・社会的経緯、独特の世界観、言語上の問題などを理解した上でないと、十分な理解は到底難しい。イスラーム哲学研究の第一人者が、『コーラン』をテキストにそって、多角的な観点を用いながら解読する。イスラームの根本概念である「終末論」「預言・預言者」「啓示」等を通して、『コーラン』の深い精神性が明確にされる。本書は、優れたコーラン入門としてはもとより、井筒哲学の基礎的構造を論じた最良の「井筒俊彦入門」の書でもある。

感想・レビュー・書評

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  • クルアーン「開扉」の7行をてがかりに、イスラームの根本理念を解説する、濃密な講義録。読んだとき、圧倒された記憶があったので、いま、本棚から取り出して、ページを繰って赤線を引いている箇所なんかを拾い読みしてみました。すっかり忘れてました。なさけないですねえ。ただその一方で、関心の芽がぴょこんと顔を出しました。いずれまた、この本は再読したいと思います。(2015年2月28日読了)

  • <目次>
    第一講 『コーラン』を「読む」方法
     1 『コーラン』の形成
     2 「読む」こと
    第二講 神の顕現
     3 『コーラン』の解釈学
     4 「開扉」の章
     5 神の顔
    第三講 神の讃美
     6 存在、すなわち讃美
     7 神の生ける徴
    第四講 神の創造と審き
     8 イスラームの人間観
     9 『コーラン』の存在感覚
     10 信仰の概念
     11 イスラームの終末観
    第五講 『コーラン』のレトリック的構成
     12 レアリスティックな表現レベル
     13 イマジナルな表現レベル
     14 ナラティヴな表現レベル
    第六講 終末の形象と表現(その一)
     15 レトリックの言語学
     16 『コーラン』の発展と表現意識
     17 終末の描写
    第七講 終末の形象と表現(その二)
     18 レトリックの重層性
     19 終末の概念とイマージュ
    第八講 実存的宗教から歴史的宗教へ
     20 神の奴隷
     21 アブラハムの宗教
    第九講 「存在の夜」の感触
     22 存在の夜
     23 預言者と予言現象
    第十講 啓示と予言
     24 啓示の構造
     25 神の導きの二面性
     26 質問にこたえて
    後記
    解説「読む」という秘儀―内的テクストの表現(若松英輔)

  • 世界宗教としては一番新しいものであるがゆえに、その時その頃の一神教としては最適化していたがゆえに、思った以上にその在り方が難しく見える。あらためて難しい宗教だなと思った。一神教としてはとても合理的な宗教なのだけど。

  • 井筒俊彦さん「『コーラン』を読む」読了。
    中身の濃い、充実した一冊でした。
    コーランをめぐる時空を超えた旅のような気分です。
    解釈学的に古典・聖典を読むとはどういうことか。
    イスラム教のことを知るために踏まえて置かなければならないことが、
    非常に丁寧に書かれていました。
    素人の私にとっては、本書の全容を把握するには、
    あと何回か読み返さないといけないと思いました。
    おもしろかった!!!

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    イスラームの聖典『コーラン』は、その成立の複雑な歴史的・社会的経緯、独特の世界観、言語上の問題などを理解した上でないと、十分な理解は到底難しい。イスラーム哲学研究の第一人者が、『コーラン』をテキストにそって、多角的な観点を用いながら解読する。イスラームの根本概念である「終末論」「預言・預言者」「啓示」等を通して、『コーラン』の深い精神性が明確にされる。本書は、優れたコーラン入門としてはもとより、井筒哲学の基礎的構造を論じた最良の「井筒俊彦入門」の書でもある。
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  • 井筒俊彦「意識と本質」の輪読会を始めて、やっと二年で読了。でも、この本とはまだまだ離れることができない。
    何回繰り返し読んだかわからない。
    が、例えばブルックナーの交響曲のように、終わったらまた初めから愉しみたい。
    今は、何が書かれているかということよりも、どうして井筒先生はこれを書いたのか、ということに興味を持っている。

  • いや、「読む」ということがこれほど大変なものだったとは。
    「コーラン」の場合、コンテキストが我々現代日本人とはかけ離れている。だから、そのコンテキストをきちんと頭にいれておかないと、読んでもなんにもならない、と著者は言う。
    確かにそうだ。「神」の概念、「信仰」の概念、全然違う。
    多分、聖書や仏典を読むときにも同様の問題が発生するのだろう。いや、同時代じゃないテクストは全てか。「読む」って大変だなあ。学者ならないでよかった。

  • 「読め」ばわかりますが、「コーランを読む」という題名から発想されるような・・・・、市民文化講座「源氏物語を読む」をイメージして読み始めると期待は裏切られる。
    しかし、裏切られる感覚は知的には快感である。
    なるぼと・・・・「読む」とはそういうことだったのか・・・という自戒。文化講座でなかったという喜びもある。
    ただ、あくまでも岩波のセミナーですから、語り口調でとてもわかりやすい。
    なるほど、エクリチュールを紐解くというのは、並大抵のことではないのです。

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