出口なお――女性教祖と救済思想 (岩波現代文庫)

著者 :
  • 岩波書店
3.92
  • (3)
  • (5)
  • (4)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 63
レビュー : 3
  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784006002961

作品紹介・あらすじ

大本教の開祖、出口なお(一八三七‐一九一八)は生活苦と家族の不幸が重なるなか、五十代にして初めて神がかり状態になり、自動書記による「お筆先」という文章を大量に残した。すべての人に改心をもとめる、そのラディカルな千年王国的終末思想はどこから生まれたのか。民衆思想史家が宗教者の内面に迫る評伝の傑作。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 「出口なお」という新興宗教のお婆さんの生涯を、日本の近代化の歴史と照らしながら解説したノンフィクション。
    昔のアカデミックな文体がとても読みづらく、後半はほとんど頭に入って来なかった。

    前半の、なおの壮絶な人生…慎ましい生き方から発狂に至るまでの流れや、神がかりしてからのパワフルさは読んでて、とても気持ちよかったので是非ネットフリックス制作で映像化されて欲しいと思った。(主演は田中裕子で)

    後半、信者が増えていってからは段々と宗教内部の政治的な話になっていったので全然頭に入って来なかった。

    日本の近代化を考える上で勉強になった。

  • お筆先の言葉遣いが独特で力強い。「・・・ぞよ」
    理性では捉えきれない部分を扱う。力強い部分、始原的な部分でもある。
    熾烈な苦労を乗り越えるために宗教的憑きものが生まれる場合がある。数々の発狂の描写も生々しい。それほどの引き裂かれるような葛藤があったのだ。

    組織宗教になる前までの記述なので、今がどうなのか。また、大本の大弾圧とはどのように繋がっていくのか。

  • あらためて大本教について学習できた。
    高橋和巳の邪宗門で、小説として知っていただけでしたが・・・・。
    民衆宗教学という分野を知ることも初めてで、むしろ新興宗教として、どこかしら胡散臭いものとしてしか受け入れていなかった気がする。
    このように純粋な学問として、民衆の歴史として、大衆の言葉としてあらためて認識すること大事なことなのでしょう。
    ここでも、どこにスポットを当てて、紐解いていくかという基本があるようだ。

全3件中 1 - 3件を表示

著者プロフィール

一橋大学名誉教授・故人

「2019年 『民衆宗教論 宗教的主体化とは何か』 で使われていた紹介文から引用しています。」

安丸良夫の作品

出口なお――女性教祖と救済思想 (岩波現代文庫)を本棚に登録しているひと

ツイートする
×