人文学と批評の使命 デモクラシーのために (岩波現代文庫 学術298)
- 岩波書店 (2013年9月18日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784006002985
感想・レビュー・書評
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高校の時以来のリベンジ。曲がりなりにも人文学をやっていれば至極当然の、古典を重視しつつもいわゆる俗なテクストを軽視しないだとか、今まさに大事なことが書かれていた気がする。どうりで品切れなわけで。ガザの講演で、ヒューマニズムはいはい、みたいな同じ大学の人々の声にイマイチ賛同できなかったのはあながち間違いでなかったかもしれない。
67頁「分離や分割ではなく、統合的で世俗的な方法で文献学的に読むこと、それと同時に、現代のかんげんきゅぎてきめ俗悪なわれわれ対彼ら的な思考パターンに抵抗する」
まさにこれ。
マルケスの引用とか批評空間とかボールド・マンとか今後掘りたいところも。
学び:漫画家が漫画家を自称し、哲学者が哲学者を自称するといった類のことをソヴィエト方式という?詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
原書名:HUMANISM AND DEMOCRATIC CRITICISM
著者:エドワード・サイード(Said, Edward W, 1935-2003、パレスチナ・エルサレム、文学研究者)
訳者:村山敏勝(1967-2006、英文学)、三宅敦子(1969-、英文学) -
最終章と訳者のあとがきを読めば事足りるような気が通読して思った。第五章と訳者のあとがきを読んでから必要性を感じればそれぞれの章を読むといいように思う。内容は意義あるものだけれど、様々な異国の学者人が出てくるので、聞いたことのある人もいるけど、そこに対する知識がピンと来ないと読むのに少し難儀する。が、中身は有意義だと言えると思います。
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文献学の勧めと西洋中心主義からの脱却ということだろうか。
翻訳文にありがちな、主語と述部が「遠い」ので集中力が必要。
とはいえ・・・、わかりやすい。
基礎知識がないと引用が邪魔になるでしょうが、常識的な範囲でしょう。
人文主義をヒューマニズムとルビされているのですが、ニュアンスが微妙に違うので、理解しづらい。
人文主義はそもそも「じんもんしゅぎ」と読めばいいのか「じんぶんしゅぎ」と読めばいいのか、日本語そのものも定まっていない気がする。
翻訳をするのなら、そのあたりまで解説がほしい。