イエスという経験 (岩波現代文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (345ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784006003210

作品紹介・あらすじ

一人の歴史上の人物であったイエスは、彼自身の「今」をどう理解し経験していたのか。また、そこから再生されたイエスの生涯は、現代の私たちに何を問いかけているのだろうか。はじまりの回心体験を核として編みあげられた表象とイメージのネットワークにせまり、復活信仰から生誕へと遡るキリスト教の「標準文法」とは逆向きにイエス物語を読みなおす。現代に生きるイエス像をヴィヴィッドに描く、画期的イエス論。

感想・レビュー・書評

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  • 「イエスは最期は十字架上の絶叫をもって果てる」との結論がまず出てくる。史的イエスという言葉が話題になった時期があった。八木誠一、田川健三、荒井献たち。そしてブルトマン・・・。著者もその路線で、彼らの違いを説明する、私には大差がないと思える。どれもが、イエスの神性を否定し、福音書を切り刻んで解釈している。学問としてだろうが、何の関心から?と思ってしまう。神性を否定する前提に立てば、自ずからこのような結論になるのだろう。イエス自身の言葉として認めざるを得ないと書いている「天上の祝宴への招待」「十人の乙女」「悪賢い執事」などが、逆に私には興味深いところ。12使徒の中に裏切りのユダを加えていること、選抜、また宮浄め事件などは史実性を物語っているという表現も興味深い。しかし著者の思想では、復活信仰によるキリスト教誕生の説明はあまりにも迫力がない!細部の分析では大きな森が見えないという好例である。

  • 徹底して「信仰」をそぎ落とすということが重要であることがわかった。
    また、イエスが自己責任で生きたということも新しく学んだ。これはすごいことです。

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著者プロフィール

1945年生まれ。2016年、日本翻訳文化賞受賞。新約聖書学・古代キリスト教文学専攻。東京大学名誉教授。

「2018年 『パウロの弁護人』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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