中江兆民評伝 上 (岩波現代文庫 学術332)

  • 岩波書店 (2015年10月16日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (336ページ) / ISBN・EAN: 9784006003326

感想・レビュー・書評

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  • 中江兆民の生涯を追った貴重な作品である。各著作の解説も詳しいが、何といっても「三酔人経綸問答」について詳しく説明してあるのがうれしい。

  • 中江兆民の評伝です。上巻では、フランス留学、自由民権運動にかかわった時代までの時期と、『民約訳解』や『三粋人経綸問答』などの翻訳・著述活動について解説されています。憲法の成立と帝国議会以降の兆民の後半生については下巻であつかわれます。

    フランス留学中の中江については、井田進也の詳細な研究がおこなわれており、兆民の「理学」の内容にかんしては、宮村治雄のていねいな研究がありますが、本書はそうした兆民研究の成果を踏まえて、比較的わかりやすいことばで兆民の生涯を解説しています。もちろん本書のあとに、たとえば小林瑞乃の『中江兆民の国家構想―資本主義化と民衆・アジア』(2008年、明石書店)のように、本書の兆民像を乗り越えようとする試みがなされていますが、本書が兆民研究の一つの達成であるといえるように思います。

  • 兆民の奇行は官憲への目くらましだったのでしょうね。
    今ルソー先生と有名にはなりましたが、日本国は思うように民主的な国造りはしませんでした。

  •  自由民権運動の代表的思想家である「東洋のルソー」こと中江兆民の評伝。原本は1993年刊行で20年以上も前だが、今もって色褪せていない。最盛期の自由民権期のみならず、生涯全期間(後世一般に低い評価をされがちな実業家時代を含め)の思想と政治行動を扱い、礼賛・顕彰一辺倒では決してなく、厳密な史実考証に徹している。中江兆民の、西欧啓蒙思想の先駆的紹介者でありながら、反文明・反近代的志向を併せ持つ独自の位相と、立憲主義・民主主義の精緻な立論は、今日において顧みるに十分な価値があろう。

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著者プロフィール

岡山大学・茨城大学名誉教授、文学博士(東京教育大学)。日本近代史専攻。
1932年 生まれ。1965年、東京教育大学大学院文学研究科博士課程修了。都留文科大学講師、同助教授、同教授、茨城大学教養部教授、岡山大学文学部教授、日本女子大学文学部教授を歴任。この間、インドネシア大学客員教授、カイロ大学客員教授など。

「2014年 『自由・民権・平和 日本近代史研究と私』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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