私が進化生物学者になった理由 (岩波現代文庫 学術440)

  • 岩波書店 (2021年12月17日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (258ページ) / ISBN・EAN: 9784006004408

作品紹介・あらすじ

生き物図鑑とドリトル先生の大好きな少女が、いかにして進化生物学者になったのか。 それまで通説だった「群淘汰」「種の保存」という考えの誤りに気づき、むしろ「遺伝子淘汰」「性淘汰」の考えこそ重要なのだと認識し、進化生物学者として成長していく著者の人生の歩みと、人間の進化と適応に関する興味深い話が語られる。

みんなの感想まとめ

進化生物学者への道のりを描いた本書は、著者の幼少期からの科学への情熱や、研究者としての成長を率直に綴っています。子どもの頃の科学図鑑やドリトル先生への憧れが、どのように彼女の人生を形作ったのかが興味深...

感想・レビュー・書評

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  • 「私が進化生物学者になった理由」長谷川眞理子著|日刊ゲンダイDIGITAL
    https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/book/301973

    私が進化生物学者になった理由 - 岩波書店
    https://www.iwanami.co.jp/book/b595688.html

  •  子どものころ、科学図鑑とドリトル先生が大好きだった少女は、いかにして進化生物学者になったのか。
     
     著者は、共著『進化と人間行動』やダーウィン『人間の由来』の翻訳等で有名な進化生物学者である。
     本書は、そんな著者の学者、研究者としての歩みについて、新たな学問分野との出会い、アフリカ、タンザニアでのチンパンジー調査、充実した海外での研究生活、国内での就職活動の苦労などが、率直な物言いで綴られている。

     特に、第4章と第6章で詳述される「種の保存」、「群淘汰の誤り」については、身につまされる話である。進化論に興味を抱いてダーウィンを読んだりしたし、当時は今西錦司の棲み分け論などが良く取り上げられていた記憶がある。(「今西進化論」に対する著者の指摘は誠に手厳しい。)

     そして著者の研究は、ヒトにおけるセックスとジェンダーの問題へと続いてきている。この辺りの論述は仮説としてはともかく、まだこれからとの感がしたが、今後の研究成果を期待したい。

  • やっぱり自伝はおもしろい。子どものころに南方熊楠の娘と出会っているなんていうのは因縁めいている。高校生の頃の話がなかったように思うので、寿一氏との出会いなどには触れられていないが、アフリカにも2人で行っているようなので、本当に二人三脚で研究をされてきたのだろう。ただ、ケンブリッジやイエールに行っている間はどうしていたのかそのあたりは不明だ。1人だとしたらとても心細かったことだろうなあ。それまでずっといっしょだったわけだから。京大霊長類研究所の方々との関係はどんなものだったのだろう。まったく名前も出てきていないので、本当に関わらないままだったのだろうか。西田利貞さんあたりとは東大かマハレでつながりはありそうだけれど。一番興味深いくだりは、プレマックに「群淘汰の誤り」について指摘されるところ。当時の日本の状況はそういうものだったのだなあ。長谷川先生自身の著書についての記述が全くなかった。僕にとっては講談社現代新書の「オスとメス-性の不思議」との出合いがもっとも刺激的であった。その本をもとに校通信の連載を書いたほどだ。授業のネタとしても相当使わせていただいた。もうスニーカー戦術とか初めて読んだときはむちゃくちゃおもしろかった。ハヌマン・ラングールの子殺しの話とか今回また確認できたので、もっと授業でも話さないといけない。最後の方は最近の関心からジェンダーの話題になっている。私自身60歳に近いが、最近の20歳、30歳代に近い感覚を持っていると思う。子育てにしろ、家事全般にしろ全く抵抗はない。自分が料理をするとか言うと、子どもたちが「えーっ」とびっくりすることもあるし、お昼にコンビニのおにぎりばかり食べていると、奥さんにお弁当作ってもらえないの? などと聞いてくることもある。妻もフルで働いている。その辺の感覚は40歳代の親の子どもたちは徐々に変わってきていると思うが、まだ古い価値観が残っているのかもしれない。そういうことも伝えていければいいなと思う。まあ、最近の学校では男女関係なくさん付けで呼んでいるところもあるそうで、そういう点は進んだ感じはする。本書の内容とずれてしまった。ドリトル先生にあこがれた少女時代の真理子さん、臨海学校の写真がなんともあどけない。

  • 長谷川さんの歴史にふれる内容で、進化生物学を概観出来る本です。進化人類学の、さらなる著作を期待します!

  • 霊長類研究の今西進化論は群淘汰の考え方、対して世界で認知されている遺伝子淘汰論の話しは面白く、刺激的であった。群れで生活をするサルは一夫多妻のユニットが多い。若いはぐれサルがボスサルに挑み勝った時は、その雄サルは授乳中の赤んぼを次々と咬み殺し続ける。母サルの排卵が始まるのを待ち、そして交尾し自分の子孫を増やしていく。研究生活で辿ってきた道々での面白さ、楽しさが存分に語られていて面白い。

  • 東2法経図・6F開架:B1/8-1/440/K

  • 【蔵書検索詳細へのリンク】*所在・請求記号はこちらから確認できます
     https://opac.hama-med.ac.jp/opac/volume/461381

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著者プロフィール

総合研究大学院大学名誉教授・日本芸術文化振興会理事長

「2023年 『ヒトの原点を考える』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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