金環蝕 (岩波現代文庫)

著者 : 石川達三
  • 岩波書店 (2000年6月16日発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (469ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784006020156

作品紹介

時代は高度成長期、総裁選をめぐり巨額の買収が与党内で起こった。その穴埋めの政治献金を得るため、ダム建設の入札が、あるからくりとともに推し進められた…。政界・財界・官界を舞台にした一大疑獄と、野望と欲に取り憑かれた人々を活写し、政治腐敗、国費の濫費に対する国民の怒りを喚起した問題の長編小説。

金環蝕 (岩波現代文庫)の感想・レビュー・書評

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  • F-川のダム建設をめぐる巨大な汚職事件と、その中で暗躍する政財界の人びとの姿を描いた作品です。

    前半は、電力建設会社の財部総裁を中心に物語が進んでいきます。事の発端は、寺田首相とその周辺は、総裁選に勝利するためにかかった費用を賄うため、F-川ダムの工事を竹田建設に請け負わせようとします。ところが、財部はかねてから付き合いのある青木建設に工事を受注させようと考えており、そんな彼に大臣らを通じてさまざまな圧力がかけられることになります。

    後半は、財部が竹田建設からの賄賂を受け取ることで戦いの舞台から去ることになり、前科四犯ながら政界の闇に通じている石原参吉と、日本政治新聞社社長の古垣常太郎、そして与党議員でありながら大衆の人気を得るために汚職の追及を進める神谷直吉といった癖のある人物が入り乱れて、ストーリーがにぎやかなものになります。

    汚職をテーマにした政治小説ですが、意外にエンターテインメント性もあっておもしろく読める内容でした。

  • 金環食の日に思い出しました。(安直)
    政界の裏なんて興味もなかった大学時代
    でも、なんだかギクッとして読み返した経験があります。
    政界があんなんじゃいい政治なんて。。。とも思うのですが
    いまどき。。。。あんなん というぐらいの凄さもないのでは??

  • 時代は高度成長期。総裁選に多額の金が飛び交い、そのお金を政治献金で賄おうとする腐敗。この構図、今では考えられないと断言できるのかな?

  • 政治の世界こわい。やっぱりこういうのだめかもしれない。

    今でもこの腐敗した状況が変わっていないのであれば、
    もう浄化するのではなくてぶち壊したほうがましだな。

    ぶち壊すのなら命を投げ出す覚悟がなければいけない。

    --
    正義だけでは儲からない。正義を立てようとすると多くの場合損をするものであることは解っていた。(P85)
    献金という名前の賄賂が、寺田総理に贈られたことと思われる。それが総理大臣婦人の(内助の功)であったのだ。(P178)
    即答はしない。即答して得することは滅多に無いのだ(P205)
    人間のやる事なんて、どんなに極秘のつもりでも、あとからあとから、みんな解って来るもんだ。(P270)
    中央の政治家は理論的で。地方の政治家の方が現実的だった。(P298)

  • 石川 達三 / 岩波書店 (2000/06)

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