詐欺師の楽園 (岩波現代文庫)

著者 : 種村季弘
  • 岩波書店 (2003年1月16日発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (306ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784006020668

作品紹介

制度が硬直しているところこそ、詐欺師の楽園となる。まじめくさった軍隊やスキだらけの貴族社会、王宮の政治機構などを徹底的にコケにして、痛快な悪ふざけ、大泥棒を働く悪漢たちが跋扈する。一八世紀から二〇世紀、近代的システムが整備されんとするヨーロッパ社会の裏面と深層を辛辣に暴きだす精神分析的社会批評。

詐欺師の楽園 (岩波現代文庫)の感想・レビュー・書評

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  • ペテン(=虚構)のマトリョーシカ状態。小気味よい傑作で大変におもしろかった。

  • 18世紀から20世紀に活躍した詐欺師列伝。怪盗ルパンもかくやとばかりの宝石泥棒や国際的詐欺師、はたまた金持ちの道楽のような悪ふざけの例まで、千差万別の詐欺師・ぺてん師たち。例に挙がっているもので名前を知っていたのはデオン・ド・ボーモン(シュヴァリエ・デオン)、色事師カザノヴァ、ボーマルシェと18世紀の例のみで20世紀に至っては知らない人々ばかり。

    モノグラフィーではないので、それぞれの詐欺師に頁数が多く割かれているわけではないので、各人がさほど詳細には論じられていないあたりが少々残念に思う。でも文句なく面白い。

  • この本は手放せないぐらい気に入ってます。自分たちの生活にあまり関わりが無い「裏社会」で生きてゆく人たちの人生が書かれていて、物凄く興味深い。一番好きな詐欺師はゲオルク・マノレスコで彼の人生は、少年の頃から波乱万丈。彼について知りたいならこの本を読むべきです。

  • 18世紀から20世紀のヨーロッパにおける「詐欺師列伝」。「精神分析的社会批評」ということですが、「はじめに」には、「 ……、読者はよろしく、この無数の顔を持ちながら顔のない男たちの肖像室に入って心おきなく笑い転げていただきたい。作者としてはそれが本望である」とあります。とまれ、そのとおり! 笑えます、かの「クヒオ」が映画化されるとか…?たぶん、それ以上に、笑えます。笑えるけれど、そして私は詐欺師のつもりはないけれど(もちろん!)、「あの人の前では、こういう私(でありたい)」というのを、時と場合に応じて意識したりしなかったりしつつ、それとして振る舞い分けているのではないか…?それはそれで当然だし、必要でもあることだけど。…あれこれ、直接関係あるようなないような、そんなことまで考えてしまう本です。

  • 壮大なスケールの歴史上の詐欺が面白く紹介された本。

    これを読んでいて、ホリエモンを思い出してしまいました…
    あの人も、詐欺師っぽくないですか? 

    それはさておき、作者の日本語も美しく、改めて正しい日本語について考えさせられる本でもあります。

  • 詐欺師は浪漫です!
    バージニアウルフの逸話がお気に入り

  • ★実在の人物でありながら謎の多い騎士、デオン・ド・ボーモン。その史実について本書をオススメ。第6章に載ってます。
     この8月からWOWWOWにて放送される『シュヴァリエ』の副読本に是非……というには史実があまりにアレなんだが(^^;
     一応、ファンのかたへご参考までに。

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