芸術原論 (岩波現代文庫)

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レビュー : 9
  • Amazon.co.jp ・本 (347ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784006021030

作品紹介・あらすじ

芸術とは論じるものでなく、行なうものだ。この持論に基づき、六〇年代のネオダダ、千円札事件から八〇年代の超芸術トマソン、路上観察へ。絶えず人々を挑発し続けてきた著者が、ついに到達した侘び寂の境地にて最も根源的に「芸術」を再定義する試み。既成概念に風穴を開ける、赤瀬川流脱芸術の原点を示す名エッセー。

感想・レビュー・書評

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  • およそ十年ぶりの再読。
    しかし状況は変わっていなかった。
    私たちは、何かを創造することの純粋な快楽(本書では色を塗る、混ぜる快楽)に身を委ねるか、それともコンセプトに身を委ねるか、そのどちらかしか残されていない。つまり、西洋風に言えば、モネになるか、デュシャンになるか。しかしそれは「まじめな」選択。その「間」を選ぶことがどれほど真摯な選択か。それはどっちつかずの冗談として処理されがちだけれども、その曖昧性にこそ次の段階が含まれているのに。。人類はまだ、本書に追いついていない。

  • 貸し出し状況等、詳細情報の確認は下記URLへ
    http://libsrv02.iamas.ac.jp/jhkweb_JPN/service/open_search_ex.asp?ISBN=9784006021030

  • 赤瀬川源平が亡くなったと聞いて手に取った本。
    粘膜のようなもので人と人がつながってるという発想が面白かった

  • 待望の重版

  • 芸術の、原論。

    だからといって、特に体系的なことが語られているわけでもない。
    語られているのは、宇宙を満たす「ヌル」のことだったり、路を歩いて出会う「トマソン」だったり、デュシャンと侘び寂だったり。

    路を歩いていてふと見つけるおかしなものや、東京という街の中の銭湯のこと、要するに見過ごしているものと、「出会う」才能。
    芸術、なんて言葉があとから出来て、かえって固まって、固まっているから捉えにくくて、「あれがイイ、これがイイ」と価値を決めつける見せ掛けの安心。

    結局のところ何を観察し、どう面白がるか。
    路上観察とは、普く「価値」の発見である。

  • 子供のように純粋に純粋な疑問を、考え続けていられる。それも大人のやり方で。
    胸を張ってそれが出来るのが芸術の特権。

  • エッセイなのでスラスラ読める。それでいてハッとさせられるような啓発に満ちている、お得で素敵な一冊。

  • 原著が書かれた80年代の芸術界や著者を取り巻く空気の、今に比べて重いこと。特に前半は、読み通すのにかなりの時間を要した。後半は、超芸術トマソンやら路上観察学会やら、理解してる内容になってくるので、俄然読みやすい。

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著者プロフィール

1937年横浜市生まれ。美術家、作家。千円札事件被告。1981年『父が消えた』(筆名・尾辻克彦)で第84回芥川賞を受賞。著書に『櫻画報大全』『東京ミキサー計画』『老人力』『日本美術応援団』など。

「2015年 『赤瀬川原平漫画大全』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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