京の路地裏 (岩波現代文庫)

著者 :
  • 岩波書店
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本棚登録 : 17
レビュー : 3
  • Amazon.co.jp ・本 (266ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784006021078

作品紹介・あらすじ

大津に生まれ、京都に育ち、京を舞台にした多くの名画を監督した巨匠には、京都人の温かさとシブチン加減がじかにわかる。舞妓、祗園、京言葉…、鋭い観察眼と絶妙なる距離感で捉えた京都案内。

感想・レビュー・書評

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  • 底本出版が1978年なので、いささか内容は古いが、明治生まれの人が書いた京都エッセイということで興味深く読んだ。幼少時住んでいた西洞院五条を「下町」と呼び、市電にいたずらする話や、けちだが見栄もはる京都人の話は面白かった。俗説だと思うが、「ぶぶ漬け」の話も登場する。こんな古くから語られていたとは驚いた。舞妓との恋物語の近松秋江の小説「黒髪」も読んでみたくなった。主人公がひどい目に遭うようだが。

    京都の名店紹介は今とあまり変わらない。
    【そば】河道屋晦庵、尾張屋、南座近くの松葉、木屋町蛸薬師の大黒屋
    【湯豆腐】森嘉、南禅寺の奥丹、清水寺音羽の滝横の茶店
    【その他】すっぽんの大市、祇園富永町の浜作、いもぼう、三十三間堂近くのわらじやの鰻雑炊、海宝寺の普茶料理、瓢亭の朝がゆ千枚漬け、すぐき、柴漬け、長岡京の筍

  • 内容が古い。
    老舗で食べて美味しかった、昔と違って…とか思い出噺に終始して面白くない。
    「ブブ漬け」や「太秦」など、受け売りの話を語らないで欲しい。
    っで、「路地裏」の意味は?最後まで解らない~⁈

  •  文句なしの名著。大津の膳所に生まれ、京都に育ち、京都を舞台にいくつもの映画を撮った著者による、失われゆく京の街とその風俗への哀惜の念に満ちた、そして京の街に生きる人々に寄り添う名文が詰まっている。京の路地裏へ踏み込むことが、著者の記憶の襞に分け入ることに結びついている点、ベンヤミンの『一九〇〇年頃のベルリンの幼年時代』にも比せられうるかもしれない。ただし、ここで幼年期の京の生活の描写は、時に映画的ですらある。彼の映画を見てみたくなった。ちなみに、本書は余所者にとって、京都サヴァイヴァル・マニュアルとしての側面も持ち合わせている。

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