とむらい師たち (岩波現代文庫 文芸 116 野坂昭如ルネサンス 5)
- 岩波書店 (2007年11月16日発売)
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感想 : 2件
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- Amazon.co.jp ・本 (271ページ)
- / ISBN・EAN: 9784006021160
作品紹介・あらすじ
死に顔がもっている威厳と迫力に魅せられ、万国博に対抗して葬儀博の実現にかける「ガンめん」。葬儀のレジャー産業化に狂奔する「ジャッカン」。とむらい師たちの奇行と愚行、笑いと哀しみ。独自の終末観に基づいて「生」を肯定する「死」への想像力が発揮される。他に異色作「あゝ水銀大軟膏」「四面凶妻」「ベトナム姐ちゃん」「うろろんころろん」を収録。
感想・レビュー・書評
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「うろろんころろん」の全編下ネタ全開のどうしようもなさは野坂作品の特徴であるラストの斜め上の展開が逆にまともに思えるほど酷い。「おさえチンと申しますと」「おさえねえと、きついわやくのチン、チンにはこの他、すだれチン、けんいちチン、つまみチン、はさみチンとありんす」じゃないってーの。おかげで表題作の「とむらい師たち」の坂道を転がり落ちていくように超展開を見せてある種落ち着くところに落ち着くラストの衝撃も「ベトナム姐ちゃん」のやるせなさと哀愁漂うラストも全部が吹き飛んでしまいましたわ。
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先日「おくりびと」が世間を騒がせたが
それとはまさに反対ともいえる作品。
死というものさえひとつのビジネスとする主人公をとりまいた
ミステリーともファンタジーともいえる作品。
他にも4作品が載せられている。
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