骨餓身峠死人葛 (岩波現代文庫 文芸 117 野坂昭如ルネサンス 6)

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  • Amazon.co.jp ・本 (294ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784006021177

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  • 蛍の墓で有名な野坂昭如の短編集。

    「骨餓身峠死人葛」
    「人情ふいなーれ」
    「同行二人」
    「マイ・ミックスチュア」
    「当世ますらお団」
    「ああ奇怪大綬章」
    「紀元は二千六百年」


    表題作「骨餓身峠死人葛」の世界はまさに生き地獄。壮絶。
    人間の本能的なところにびんびんくる。

    全体を通して独特の文体で、リズムがあって面白い。

  • 嘘みたいだろ、この人火垂るの墓書いた人なんだぜ…ほねがみとうげほとけかずら…読めない…。中々文体に癖があって、久しぶりの読書に選ぶ本としては不適切だったかも。

  • まずタイトルは『ほねがみとうげ ほとけかずら」と読みます
    野坂さんの短編集。
    表題作の『骨餓身峠死人葛』が後味悪いらしいと知り
    初の野坂作品チャレンジ。
    『骨餓身峠死人葛』は九州の炭鉱での近親相姦ものだが
    死肉の上にしか咲かないという死人葛の花の描写が
    残酷にも効果的。これ以外にも事故死体でしか
    性的興奮できない独身女性の話『マイミクスチュア』や
    結婚詐欺師団の結成から末路がユニークな『当世ますらお団』
    あとは、えーと、エリート一直線の男性の切ない老後の話など
    野坂さんて、おもしろいなという作品揃い。

  • 野坂の毒に触れてみた。そんな劇薬だとは思えなかった。いやはや。

著者プロフィール

野坂昭如

一九三〇年(昭和五)神奈川県生まれ。親戚の養子となり神戸に育つ。四五年の空襲で養父を失い、のち、実家に引き取られる。旧制新潟高校から早稲田大学第一文学部仏文科に進むが、五七年中退。CMソング作詞家、放送作家などさまざまな職を経て、六三年「エロ事師たち」で作家デビュー。六八年「アメリカひじき」「火垂るの墓」で直木賞を、九七年『同心円』で吉川英治文学賞を、二〇〇二年『文壇』およびそれに至る文業で泉鏡花文学賞を受賞。そのほか『骨餓身峠死人葛』『戦争童話集』『一九四五・夏・神戸』など多くの著書がある。二〇一〇年(平成二十七)死去。

「2020年 『「終戦日記」を読む』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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