冬の運動会 向田邦子シナリオ集 IV (岩波現代文庫 文芸147)

  • 岩波書店 (2009年7月16日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (512ページ) / ISBN・EAN: 9784006021474

みんなの感想まとめ

温かい偽りの家族と冷ややかな本物の家族の対比を通して、真の親愛の情が描かれる作品です。登場人物たちは、血のつながりを超えた絆を育みながらも、本物の家族の存在がその背景にあることを実感します。特に若い恋...

感想・レビュー・書評

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  • 温かい偽りの家族、冷ややかな本物の家族。
    たとい血がつながっていなくとも、そこに芽生えた親愛の情は本物だと思う。けれども、その親愛の情は本物の家族がいればこそ生まれたものでもある。
    本物の家族の表面上は、以前と変わりないかもしれないが、人間と人間の間に流れるものは確かに変わったはずだ。

    直子のキャラクターがもう少し強ければ良かったのにと感じた。しかし他が随分と印象深かったから、バランスがとれているといえばとれているか。

  • 若い恋人のいる元軍人の祖父、亡くなった同僚の妻と子を気にかける父、靴修理屋の夫婦を慕う長男。男三人、本来の家とは別の場所に心の拠り所を預けている。家庭の息苦しさから逃れるはずが、真の家族の意味を知る。心の揺れが絶妙。

  • 家族がテーマの作品。テレビドラマの脚本を小説化したもので浅田次郎の「地下鉄の乗って」の読後感と同じもの感じました。血のつながりがあるからといって家族だと言えるのでもない。でもそれでも家族は家族なんだろうし、互いが色々な形の生き方をすることで互いが繋がりあえる。運動会の昼食時間、家族ごとの食事風景。そこにある家族の絆。
    ヒビが入って壊れそうだけど壊れない陶器にたとえていたが、この北沢家の家族を支えていたのはお母さんであったのだろう。解説に藤田弓子さんが書いていますが、最近日本のドラマの質が落ちている気がすると。本当にそう思いますし、韓流もその現れなのかも知れません。

    ちなみに数年前に昼ドラマの「虹のむこうに」がよかった。ビデオにとって夜みていて、はまってしまいました。ラストがちょっといまいちでもっと違う終わり方があるはずだと思っています。向田邦子さんが生きていればどう脚本したのか観てみたくもあります。

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著者プロフィール

向田邦子(むこうだ・くにこ)
1929年、東京生まれ。脚本家、エッセイスト、小説家。実践女子専門学校国語科卒業後、記者を経て脚本の世界へ。代表作に「七人の孫」「寺内貫太郎一家」「阿修羅のごとく」。1980年、「花の名前」などで第83回直木賞受賞。おもな著書に『父の詫び状』『思い出トランプ』『あ・うん』。1981年、飛行機事故で急逝。

「2021年 『向田邦子シナリオ集 昭和の人間ドラマ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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