戦艦武蔵ノート (岩波現代文庫)

著者 :
  • 岩波書店
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レビュー : 14
  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784006021726

作品紹介・あらすじ

「嘘ついてやがら。」自分がみた、本当の戦争を伝えるためにこそ、「武蔵」を書くのだ-。厖大な物資と人命をかけて造られた史上最大の戦艦「武蔵」。その建造から沈没に至るまでを支えた人々の巨大なエネルギーとは、一体なんだったのか。作家を突き動かした『戦艦武蔵』執筆の経緯を綿密にたどる取材日記。

感想・レビュー・書評

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  • 吉村昭の、史実への向き合い方、小説を書くことへの姿勢、人とのつながりに対する信念が、とてもよく分かる。戦艦武蔵を読み、次いでこの本を読んだのだが、そのあと武蔵を再読するのもいいかもしれない。
    でも、戦争に引っ張られるから怖い。
    すさまじいエネルギーが行間からこちらを覗き込んでいる。武蔵が沈んでもなお、それはじっとこちらを見ている。
    もう少し、戦争の視線から離れてみて、落ち着いたらまた読んでみた方がいいかもなぁ。

  • 名著「戦艦武蔵」執筆時の取材ノート。当時まだ無名だった著者の立ち位置や心境、また戦争と戦後への思いが綴られる。軍艦武蔵の輪郭が明らかになってゆく興味深い取材日記と合わせて、名作の裏側はこうなっていたのかと読み飽きなかった。造船という膨大な知識を要する分野に門外漢として立ち向かった姿勢は、大きな殻を破って新境地を開いた成功譚として結実し、それ自体が小説的な内容。出版後、著者が取材した関係者たちが20数年ぶりに一堂に集う場面は、小説の副産物としてはあまりに有意義な出会い(再会)で印象的だった。

  • 小説が出来ていくまで、小説家・吉村昭という人に迫れたような気がして、何だか幸せ!

  • [ 内容 ]
    「嘘ついてやがら。」
    自分がみた、本当の戦争を伝えるためにこそ、「武蔵」を書くのだ―。
    厖大な物資と人命をかけて造られた史上最大の戦艦「武蔵」。
    その建造から沈没に至るまでを支えた人々の巨大なエネルギーとは、一体なんだったのか。
    作家を突き動かした『戦艦武蔵』執筆の経緯を綿密にたどる取材日記。

    [ 目次 ]
    戦艦武蔵ノート
    城下町の夜
    下士官の手記
    消えた「武蔵」

    [ 問題提起 ]


    [ 結論 ]


    [ コメント ]


    [ 読了した日 ]

  • 「戦艦武蔵」執筆の取材ノート。小説の方と間違えて借りてしまったので、原作を未読だったりするが、十分面白かった。
    一本の小説を書くための勉強量と取材量に敬服。ルポルタージュは儲からないというけどホントそうだ。

  • ブログに掲載しました。
    「戦争は男という種族が生み出した巨大なエネルギー」という戦争観
    http://boketen.seesaa.net/

  • (チラ見!/文庫)

  • 小説『戦艦武蔵』執筆の経緯をたどる取材日記。
    小説よりも武蔵の生存者の証言、手記がところどころ紹介してあって興味深い。著者自身が描いた図版も貴重。取材に対する執念が凄い。

  • 「戦艦武蔵」と一緒に。

  • 吉村昭の著作の中で初めて読んだのは、零式戦闘機か戦艦武蔵か。ひょっとしたら高熱随道か。よくよく考えてみると死後刊行された死顔、もしくは回り灯籠が妥当。その後、吉村昭という作家にハマッて、文庫化されたものを読んで読んで興味が失せるまで読んだ。
    初期の作品ばかり読んで、中期・後期の歴史小説まで行きつかなかった。初期の作品で一番と言われれば、戦艦武蔵。(大和ではなく、なぜ武蔵なのかも疑問だった。このノートの中にちゃんとその答えがある。)淡々とした筆致で書かれ、いたずらに盛り上げようとしない。事実だけでグイグイと読者をひっぱる。こんな小説を読んだことがなかった。

    戦艦武蔵のレビューはおいおい。近いうち、戦艦武蔵も読み直すだろう。
    戦艦武蔵ノートを読んでいて、戸惑う。後期の随筆しか読んだことのなかった私には、同じ人物が書いたのかと思うほどの熱量に圧倒されるばかり。若い頃の作品もどれも冷静だから、随筆も冷静だと思ったが裏切られた。(しかし、この人平熱が低いので、熱が出てもそれほど高温ではない。熱々ではなく、冷静な中から見え隠れする熱さ。こういう言い方が正しいだろう。)

    戦艦武蔵のなかでも印象的だったシーンの
     ・冒頭の棕櫚縄の莚
     ・設計図紛失事件
     ・漁師の戦後20年の恐怖
    3つについても取材過程が明らかにされて、詳細に解説される。名小説の副読本としてオススメです。(戦艦武蔵、-ノート、先に小説を読むほうを勧めます)

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