- Amazon.co.jp ・本 (420ページ)
- / ISBN・EAN: 9784006021757
作品紹介・あらすじ
日本映画において独自のスタイルを確立し海外での評価も高い巨匠・小津安二郎。その人間と作品の魅力を「東京物語」の助監督をつとめた直木賞作家が見事に描き出したノンフィクション・ノベル。原節子、岸恵子、杉村春子らのエピソードや撮影秘話もまじえ、名場面を考察する。戦中に軍部報道映画班としてシンガポールに赴任していた時代を描いた短編「幻のシンガポール」を併録。
感想・レビュー・書評
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日本映画において独自のスタイルを確立し海外での評価も高い巨匠・小津安二郎。その人間と作品の魅力を「東京物語」の助監督をつとめた直木賞作家が見事に描き出したノンフィクション・ノベル。原節子、岸恵子、杉村春子らのエピソードや撮影秘話もまじえ、名場面を考察する。戦中に軍部報道映画班としてシンガポールに赴任していた時代を描いた短編「幻のシンガポール」を併録。
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小説家として名を成した著者だが、大学卒業後は映画監督を志し、小津安二郎監督の『東京物語』の助監督を務めてもいる。表題作は彼の目から見た小津監督の評伝。併録の「幻のシンガポール」もぜひ読んでほしい。国家の要請と芸術家の良心とのせめぎ合いがリアルに描かれている。
(選定年度:2016~) -
「東京物語」に助監督として参加した著者が小津安二郎監督のことを書いた本。著者は後に直木賞を取る人で文章力がよろしい。昔の映画撮影所のことや小津監督の凄さを描写している。監督が生涯独身だったとは知らなかった。
著者自体は当時そこまで小津監督に傾倒していたわけではなく客観的な見方をしている。
映画関係の本はこれまで敬遠していたがもっと読むべきジャンルかと認識した。ただし資料としてしか意味が無いものが多そうだが。