日記をつける (岩波現代文庫)

著者 :
  • 岩波書店
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本棚登録 : 204
レビュー : 27
  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784006021795

作品紹介・あらすじ

日記は長く難しく書くものではない。ちょこっと気軽につけるもの。小さな積み重ねから、つける人の人生がみえてくる。つけたくないときにも、そばにある。忘れてしまうものも、記憶してくれる。様々な文学作品から日記をめぐる情景をひきつつ、日記のつけかた、広がりかた、その楽しみかたをやさしく説く。

感想・レビュー・書評

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  • 日記が必ずつけたくなります。
    日記をつけることが、どれだけ楽しいことなのか、日記に対する愛が溢れています。
    日記をつけることは、ひとりになり、自分に向き合い、自分があることを感じとりながら、最小の文字に思いをのせること。感じたことも、思ったことも、自分のなかにとどめる、内側のひとときをもつことを大切にすること。
    まるで、自分の内側には宇宙が広がっていて、そこに散らばる星々を繋げるような感覚だな、なんて思いました。

    新しい年が始まると日記がつけたくなるわたし。
    形から入っちゃうので、3年日記やら5年日記に手を出すわたし。
    最初は張り切っていっぱい書くわたし。
    そして、三日坊主で今年が始まったばかりなのに日記を終えてしまうわたし……
    そんな世の中の、日記三日坊主さんたちのやりがちな過ちをちゃんと見透かしてる著者さん。

    日記はちょこっとつけるものなんです。

  • 多くの既刊の日記エッセイを例に、日記のつけ方や向き合い方を説いた1冊。
    私自身も日記をつけて10年くらい。本来日記はプライベートの極みのような作業だと思っているので他人様の日記を覗き見する心持ちで読んだ。本書から感じたことは、結局日記は自由に、気楽に、好きに書いていいということ。
    と併せて、飽き症の自分がなぜ日記をつけ続けるのかも考えてみた。とりとめのない日常や考えを書くと、まず言葉にすることで心の整理がつく、客観的になれる。そして後々見返した時に何気ない一文から、その時の思い出が一気に甦る。楽しくなる、嬉しくなる、悲しくなる、苦しくなる、悶絶する(笑)。そして最後は必ず笑えてくる。
    そんなものすごく個人的なヒトトキのために、これからも日記をつけようと改めて思えた。

  • そっと丁寧に日記と言う輪郭をなぞってみる。
    そんな感覚の本です。

    これもまた言葉の在り方で、対話する為でもなく
    営みとしてあるような言葉たち。
    夜、街並みに生活の明かりが灯っていると安心するような形で
    ここの文を見ているとほっとする。

    ブログのところだけ少し、テンション高く荒ぶっているのが
    またほほえましい。

  • 長年にわたって日記をつづけてきた著者が、みずから考えたことや文豪たちの日記に関するエピソードなどを参照しながら、日記をつける楽しみについて語っている本です。

    2002年に「岩波アクティブ新書」から刊行された本の増補版ということですが、日記の書き方を解いたハウツー本ではなく、日記をめぐる著者自身のさまざまな思いをつづったエッセイというべき内容です。

    ブログについて否定的な意見が述べられていますが、これは本書が執筆された時代を反映したものとみなすべきでしょう。たしかにブログにもさまざまなものがあり、いちいち拾いあげて文句をつけることは可能でしょうが、本書に書かれていることは古びてしまったというよりも、誰もが当たり前に受け入れていることになってしまっており、それについてあらためて言及する必要性をだれも感じなくなってしまったといったほうが当たっているように思います。

  • 参考文献も興味深い。

  • なかなか。子供の日記や戦争の日記とかあって。179〜181の記録と記憶。この章が実に良かった。自己中心的な人は、覚えが悪く、恋をしたら記憶が上がり何気ないことでも全て記憶するだろう。日記をつけるのは自分のためでなく、もしかしたら人を大切にしたいという重いから来ているのかもしれない。

  • 毎日、くだらない日記をつけています。少しでも改善できれば、と思って読みました。なかなか意味のある日記をつけることは、難しいようです。

  • 配置場所:広3新書
    資料ID:93033036
    請求記号:081||I

  • SNSについてどう思われているのか、新しいヴァージョンの『日記を付ける』が出版される時が来たらその点に触れてほしい。

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プロフィール

現代詩作家。1949年、福井県三国町生まれ。早稲田大学第一文学部を卒業。詩集『水駅』(書紀書林・第26回H氏賞)『渡世』(筑摩書房・第28回高見順賞)『空中の茱萸』(思潮社・第51回読売文学賞)『心理』(みすず書房・第13回萩原朔太郎賞)『北山十八間戸』(気争社)、エッセイ・評論集『忘れられる過去』(みすず書房・第20回講談社エッセイ賞)『文芸時評という感想』(四月社・第5回小林秀雄賞)『詩とことば』(岩波現代文庫)『文学のことば』(岩波書店)『文学の空気のあるところ』(中央公論新社)など。

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