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Amazon.co.jp ・本 (320ページ) / ISBN・EAN: 9784006021894
みんなの感想まとめ
テーマは沖縄の歴史とその影響を受けた人々の物語であり、特にアメリカ統治下の沖縄を舞台に、少女の悲劇と家族の葛藤が描かれています。主人公は、米軍基地内での出来事を通じて、友情や信頼が崩れ去る様子を目の当...
感想・レビュー・書評
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audible 2025年8冊目
芥川賞受賞作は「紙の本で」の禁を破ってしまったのだが、戯曲らしく聴こえたので、それはそれでよかったかも。
でも、この作品を読まずに沖縄に行ったりしていた自分を恥じる。
もっと早くに知りたかった。
これから、沖縄の話題が出た場所では、必ず薦めていきたい。 -
芥川賞
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方言の会話は読みにくいが、非常に状況と本音を冷静に表していて衝撃。今まで歴史認識はあったが全て覆すほどの現実と中国との関係に圧倒される。今までのどの近代日本史本より当事者の現実を表していると思う。本土人の認識はなんて甘いのだろうと痛感した。
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オーディブルで聴きました。
芥川賞を取ったし、短いし、ということで選びました。
蓋を開けると、カクテルパーティーという題名とは裏腹に、沖縄返還前、米兵に娘がレイプされ、父は訴えようとするが様々な障壁があり苦悩するという、重い内容でした。
軽い気持ちで聴き始めたので、内容の重さに気持ちも知識もついていけなかった。負けるだろうと分かっているが、それでも裁判に挑もうとする父親の葛藤を、さらっと聞いても理解したとは思えず、中途半端な気持ちで終わりました。
令和の今も沖縄での性的暴行事件は頻繁に起きており、平和外交のために隠ぺいしてしまおうという気質はずっと変わっていない。いつか変わる日が来るのだろうか…と悲観的に思う。 -
アメリカ軍基地は軍事目的のために道をわかりづらくしている、という描写がよく書かれているので読んだ方がいい、と先生に言われて読んだ作品。
芥川賞なので文章はうまいし、ちゃんと物語としても成立していたが、一言で言うと思想が古くさい。
そのために、先の内容がわかってしまって説教くさく感じてしまう。
出版当時だったらさぞかし面白かったのだろうな。 -
沖縄を舞台に、人々が戦争や米軍、本土とどう向き合ってきたかを描いた小説。短編の連なりで、相互に関係はしてないけど、様々なタイムシフトの中で米軍への向き合い方が変わってきたことを感じました。
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【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/759368 -
本土復帰前のアメリカ統治下の沖縄が舞台。役所勤めの「私」は、アメリカ人のミラー、中国人の弁護士の孫、そして本土出身の新聞記者の4人で中国語の研究会をやっていた。設定が沖縄らしい。
アメリカ人のミラーは、諜報部員で情報収集のために中国語研究会をやっていたのだった。ミラーの招待で、米軍基地の中の自宅のパーティに招かれた「私」は、米軍基地に招かれることが自分のステイタスがあがったように感じていた。アメリカ人の子供が行方不明となり、私と孫で基地内をその子供を探す。基地内のアメリカ人は、そのことに協力してくれた。子供が見つかった。ここまでは、「私」という主人公。
ところが、「お前」に主人公が変わる。私からお前への転換が巧みな物語となる。客観性を持たせる。お前は、家に帰ったら、家の離れを米兵ハリスに貸していたのだが、その米兵が、お前の高校生の娘がレイプされたことを知る。しかし、娘はハリスを崖から落とし、傷害罪で捕まっていた。私は、憤りを隠せなかった。そして、娘が家に帰ってきた。
「お前」は三日三晩悩み苦しんだ後、告訴することを決意し、娘にそのことを告げる。しかし、娘は強く反対する。
お前は、そのことをミラーに頼むが、ミラーは拒絶する。中国人の弁護士の孫に依頼するが、孫はやんわりと断る。とにかく、ハリスから事情を聞くことは了承を得た。ハリスは合意の上だと主張する。お前は、告訴をしないことを決める。
『友好と親善』というのが、うわべだけだったことを知った。そして、孫と話をしていると、孫も戦争中に、妻が日本人にレイプされたことを語る。その痛みが、つながるが、どうしようもない壁にぶつかる。果たして、お前はどうするのか?
沖縄の少女レイプ事件を思い出させるが、日本の侵略の歴史も重ね合わせることに、独特の物語として成り立つ。怖くて、恐ろしい物語であるが、沖縄にアメリカ軍基地が有る限り、その事件は起きるという事実が想定できる。いい作品だ。 -
【書誌情報+内容紹介】
著者:大城 立裕[おおしろ・たつひろ](1925-2020) 小説家。
解説:本浜 秀彦[もとはま・ひでひこ](1962-) 比較文学、メディア表象論。
通し番号:文芸189
刊行日:2011/09/16
ISBN:9784006021894
版型:A6 322ページ
米国統治下の沖縄で日本人,沖縄人,中国人,米国人の四人が繰り広げる親善パーティー.そのとき米兵による高校生レイプ事件が起こり,国際親善の欺瞞が暴露されていく――.沖縄初の芥川賞受賞の表題作のほか,「亀甲墓」「棒兵隊」「ニライカナイの街」そして日本語版初公表の「戯曲 カクテル・パーティー」をふくむ傑作短編全5編を収録.
◆編集部より
小説「カクテル・パーティー」は,1967年に著者が沖縄出身の作家として初めて芥川賞を受賞した記念すべき作品です.それは,
“米軍統治下の沖縄を舞台にし,米軍属に暴行を受けた娘を持つ主人公が,不利だと分かっている裁判に事件を訴えることを決意するまでの展開を描いた物語である.そのテーマ性と,沖縄の近現代史が重層的に織り込まれた物語は,九五年の事件をはじめとした数々の基地被害をほうふつさせるだけではなく,依然基地の重圧が押し付けられている沖縄をめぐる複雑な政治状況をも浮かび上がらせる.その意味においてこの小説は,決して単なる古色めいた「古典」にはなることはなく,同時代的な緊張を読む者に強いてくる.”
――本書「解説」(本浜秀彦)より
本書には,この戯曲版を初めて収録しました.英語に翻訳された戯曲は先月,Living Spirit: Literature and Resurgence in Okinawa という本に収められて刊行されましたが,そのもととなる日本語版は未発表でした.詳しい経緯は著者の「文庫版あとがきに代えて」をご覧下さい.
本書所収の他の短編小説「亀甲墓」(66年),「棒兵隊」(58年),「ニライカナイの街」(69年)と併せてお読みいただくことで,現代の沖縄をめぐる諸問題を考える手掛かりになれば幸です.
〈https://www.iwanami.co.jp/book/b256162.html〉
【目次】
目次 [iii]
亀甲墓〔かめのこうばか〕 実験方言をもつある風土記 001
棒兵隊 067
ニライカナイの街 091
カクテル・パーティー 147
戯曲 カクテル・パーティー 231
戯曲「カクテル・パーティー」の成り立ち――文庫版あとがきに代えて――(二〇一一年八月 大城立裕) [301-303]
解説 本浜秀彦 [305-317] -
【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/759368 -
芥川賞受賞作を読み進めているが、出来事の羅列だけにしか思えなかった。本作のどこに人間が描かれているのか全くわからず。
同じく米軍などが出てくる『アメリカンスクール』などとは雲泥の差 -
「亀甲墓」
沖縄内陸への艦砲射撃が激化したことを受け
先祖代々の墓に避難してくる一家の話
亀甲墓と呼ばれる形態のそれは、一種のトーチカ状であり
胎内のようでもあった
砲弾の雨の降る中、先祖の霊から守られている気分にひたって
捨てることのできない日常感覚へのこだわりが
やがて彼らの首を絞めてゆく
「棒兵隊」
避難民の中からなんとか
動けそうな男ばかり集めて編成された「郷土防衛隊」
しかし武器も食料も無く
敵の銃弾をかいくぐってする水汲みぐらいしか仕事がない
やがて正規兵たちの不安が、スパイ探しの名を借りた内ゲバに発展する
心ある少尉の機転で防衛隊員たちは脱出するが
すでに戦線の崩壊した沖縄で行くあてもない
「ニライカナイの街」
沖縄戦を生き延びた少女が、大人になって米兵と結ばれる
籍を入れてもらえないことに不安を感じつつも
何が嘘で何が本当かわからないご時勢じゃ、「いま」を信じるしかない
そんな気分が沖縄闘牛に託されてゆく
「カクテル・パーティー」
娘が米兵にレイプされるという事件があり
しかも、事後に犯人を崖から突き落として怪我をさせたため
相手から告訴を受けることになる
父は、逆の告訴を試みるべく
語学仲間で弁護士の中国人に相談するが
一度はあきらめて泣き寝入りするしかなかった
というのは
父の信じたリベラルの理想がおためごかしで
ある種の誤解にすぎないと思い知らされたからである
当時、米国人と沖縄人の関係は支配者と被支配者のそれであり
本質的に平等ということはありえない
その冷たい現実には、父のヒューマニズムが耐え切れなかったのだ
しかしそのヒューマニズムも崩れたとき
父は敢えて負け戦に臨む決意をする
「戯曲 カクテル・パーティー」
早い話が、レイプ被害者は
セカンドレイプを恐れることなく人権のために戦わねばならない
という話になるんだが
要点がなんとなく曖昧にされている印象もある
つうか問題は
それが娘の意思ではなく、父親の意思だっていう部分なんだよな… -
あまりおもしろく感じなかったので途中断念。
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< 19世紀は独立国だったと言う考え方>< 明治以前は中国の領土だったと言う考え方>とある通り
沖縄を語る上でははずせない4人の登場人物が出てくる。琉球人、N県民、中国人、アメリカ人。
この4人は今の沖縄で日本語と英語が混ざり合い中あえて中国語を話すと言う中国語サークルに属している。主人公である沖縄の住民の私もアメリカ人から中国語を習っている。
それぞれの国家は戦争で争い合う。
中国人も中共の兵士に子供2人殺されながらも残った子供と妻を置いて亡命してきている。
国民に残した戦争の傷跡は国家を超えて1個人の間でも相手の行動に影響及ぼしているのか。戦争の傷跡一人ひとりの間のはっきりとした壁は私の心を通じて道端で出会った道を尋ねた人に対してでさえも感じることができる。
私、も教育では沖縄は日本の領土となっている。上海で日本軍の翻訳の立場として中国の人と話している時に琉球人なら我々と同じじゃないか、なぜ日本軍の方にいる、と言われる。
所詮人間の観念は教育された通り、という言葉が強く残った。
私は読み進めるまで沖縄の独立国説や中国の領土説は知らなかったのだ。
歴史は知っておかなければいけない。
それはそうなのだが、歴史の教科書で勉強していても私なんかは何が何だか頭に入ってこなかった。
しかしこういう小説があると頭だけでなく心に刻み込まれる。それぞれの登場人物に感情移入して、戦争の痛みに少しでも触れることができる。
そして一方向だけでなく、4つの民族それぞれが介入している小説はとても価値があると思う。
たくさんの人に読んでほしい。
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大城立裕の作品
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