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Amazon.co.jp ・本 (260ページ) / ISBN・EAN: 9784006021931
感想・レビュー・書評
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永井荷風にかんする著者の解説文やエッセイなどをまとめた本です。また、大岡昇平との対談も収録されています。
前半の作品解説は、コンパクトな叙述ではあるものの、荷風のさまざまな作品の注目点がはっきりと示されているので、現代の読者にも有益ではないかと思います。
荷風が作品のなかで恋愛というテーマをあつかわないことについて、著者は「好色と恋愛という者は一致する場合もあるが、それははなはだ少なくて、どっちかといえば反対の場合の方が普通である」と述べます。そのうえで「荷風の好色はしばしば現代文化の議事文明を呪詛する自己主張と習合して表現されている」と著者はいい、そのことが娼婦たちへの荷風の共感に通じていると主張しています。よりいっそう端的に、「荷風のもっとも嫌っていたものは、拒食であった。その虚飾を嫌う心が、しばしば逆説的に無知な女性に対する愛憐の情となって表わされている」ということばも見られます。
こうした荷風評価は、現代であればかなりトーンの異なる語りかたでおこなわれることになるのでしょうが、そのことはともかくとしてこれも荷風の作品の重要な主題ではあると思います。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
読まれることを前提に日記を書くというのは、最近のブログに似ている・・・と思った。永井荷風は高校の教科書にもあり、断腸亭日乗という作品もよく知っている。
それなのに荷風を読んだことがない・・・理由がわかった気もする。十代で読みそびれたから、ずっと読まないままだった。なぜ読みそびれたか・・・というと、ちょっと内容が大人向けだった・・・ということが今頃になってわかった。
本の半分を占める作品紹介は、ちょっとうんざりしました。
荷風の作品を知らない人にはよかったのか、おせっかいだったのか。
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