101年目の孤独 希望の場所を求めて (岩波現代文庫 文芸326)

  • 岩波書店 (2020年7月16日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (204ページ) / ISBN・EAN: 9784006023263

作品紹介・あらすじ

ダウン症の子どもたちのアトリエ。身体障害者だけの劇団。クラスも試験も宿題もない学校。認知症の老人たちと共に暮らし最後まで看取ろうとする人々。死にゆく子どもたちのためのホスピス……。弱さとは何か。生きるという営みの中には何が起きているのか。著者初のルポルタージュ。文庫版のための長いあとがきを新たに収録。

みんなの感想まとめ

テーマは「弱さ」と「生きる営み」であり、著者が様々な場所を訪れ、ダウン症の子どもたちのアトリエや身体障害者の劇団、ホスピスなどを通じて描かれています。これらの場面から、社会で「弱者」とされる人々の生活...

感想・レビュー・書評

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  • 高橋源一郎氏による初のルポルタージュ。
    ダウン症の子供たちのためのアトリエや、身体障害者が集まってできた劇団、死ぬ運命にある子供たちのためのホスピスなど、「弱者」とは一体何なのか、を問いかけている。
    高橋氏が抱えている問題意識には十分に共感できるし、ある意味理想的な場が作られているなぁ、という印象も受ける。
    あとは読み物として面白いのかどうか、なのだけれど、この手の本にそのような問いかけをしてもいいのだろうか、という自問を強く感じてしまった。

  • 朝日新聞に、作家・高橋源一郎さんによるルポルタージュの大きなコラムが定期的に掲載されていました。個人の幸福と富の追求ばかりが無前提に信じられている時代に、そうではない視点を示してくれる、数少ない文章でした。そもそも、作家という職業の人たちが、必ずしもみんな現代という時代にコミットしているわけではないでしょう。現代に自ら関わる作家である彼の、「著者初のルポルタージュ」として世に出た、この本をぜひ読んでほしいです。表紙裏の紹介文を引用します。

    「作家は、さまざまな場所を訪ね歩いた。ダウン症の子どもたちのアトリエ。身体障害者だけの劇団。愛の対象となる人形を作る工房。なるべく電気を使わない生活のために発明をする人、クラスも試験も宿題もない学校。すっかりさま変わりした故郷。死にゆく子どもたちのためのホスピス。足を運び、話を聞き、作家は考える。『弱さ』とは何か。生きるという営みの中に何が起きているのか。文学と社会、ことばと行動の関わりを深く考え続けてきた著者による、はじめてのルポルタージュ」。

    ハンディを負った人々、社会的に「弱者」と言われる人たちが暮らす生活の中に、「強者」を目指すよう「マインドセット」された私たちが見失ったものがあります。そのことを教えてくれるこの本で報告されるいくつかの事実は、私たちが気づかないふりをしていられるほど、軽いものではないと思います。(K)

    「紫雲国語塾通信〈紫のゆかり〉」2014年8月号より。

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著者プロフィール

作家・元明治学院大学教授

「2020年 『弱さの研究ー弱さで読み解くコロナの時代』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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