狡智の文化史 人はなぜ騙すのか (岩波現代文庫 文芸344)

  • 岩波書店 (2022年6月17日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (294ページ) / ISBN・EAN: 9784006023447

作品紹介・あらすじ

嘘、偽り、詐欺、謀略……。秩序や倫理をもって排除しようとしても、決して人間世界から排除しきれない「狡智」という知のあり方。この厄介な知性は人類の歴史の中でどのように生まれ、どのように意味づけされ、社会の中に組み込まれてきたのだろうか。古今東西の史書・文学・神話・民話などを素材に、狡智の深層と人間の本性との関わりを考える。

感想・レビュー・書評

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  • 「こうち」と読む。狡猾な知恵、とでも言ったところか。古今東西の逸話や物語、人間の本能などを通じて「人はなぜ騙すのか」を論じる。

    なぜ騙すかよりも、むしろその時々の倫理観や生活環境を考慮に入れるべきという視点が多い。人を騙すという行為に対して良し悪しの判断基準がその背景によって大きく変わる。映画「スティング」のように騙すことを痛快に描いた作品もあれば、戦国の世では生き残るために相手を騙すことは死活問題であり、策略を持って勝利を得た者は称賛される。日本の神話の世界も、現代の価値観に照らし合わせると「何が正義か」が混乱してくる。「正々堂々と戦う」ような価値観はかつての軍国主義から出てきたものだとか。

    最後の方では人間だけでなく動物の例も。動物たちがどこまで「考えて」いるのかは分からないが、それそこ弱肉強食の世界では生き残るために常に騙し合いをしているのではないか。

  • 九州産業大学図書館 蔵書検索(OPAC)へ↓
    https://leaf.kyusan-u.ac.jp/opac/volume/1402009

  • 【蔵書検索詳細へのリンク】*所在・請求記号はこちらから確認できます
     https://opac.hama-med.ac.jp/opac/volume/464955

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著者プロフィール

山本幸司(やまもと こうじ)
1946年東京都生まれ。慶應義塾大学大学院経済史専攻修士課程終了。出版社勤務を経て、中央大学大学院国史学専攻博士課程単位取得。神奈川大学短期大学部・同大学院歴史民俗資料学研究科教授を経て、現在、静岡文化芸術大学文化政策学部教授。専攻、日本中世法制史・思想史。著書に『天武の時代』、『頼朝の精神史』、『日本の歴史09 頼朝の天下草創』、『〈悪口〉という文化』など。

「2009年 『穢と大祓』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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