ご冗談でしょう、ファインマンさん〈上〉 (岩波現代文庫)

制作 : Richard P. Feynman  大貫 昌子 
  • 岩波書店
3.90
  • (337)
  • (346)
  • (340)
  • (38)
  • (8)
本棚登録 : 4171
レビュー : 329
  • Amazon.co.jp ・本 (343ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784006030056

作品紹介・あらすじ

20世紀アメリカの独創的物理学者が、奇想天外な話題に満ちた自らの体験をユーモアたっぷりに語る。持ち前の探求心と、大のいたずら好きは少年時代から変わらぬまま。大学時代や戦時下の研究所生活でも、周囲はいつもファインマンさんにしてやられる。愉快なエピソードのなかに、科学への真摯な情熱を伝える好読物。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 物理学の世界で有名なファインマン先生の自伝エッセイ。
    学生時代の話に始まり、原爆の研究、いわゆるマンハッタン計画に携わっていた期間の話、教授時代の話など、面白いエピソードに事欠かない。

    ファインマン先生の、ユーモア好きでいたずら好きな人間性が垣間見えるエピソードが多く、こういう人に学問を教わることができた学生は羨ましいと思う。

    ファインマン物理学は名著と言われているが、ついぞさぼり癖の大学生活を送ったせいで、いまだに読んでいない。

    思い返してみれば、自分が研究開発の道に進まなかったのは、大学時代に科学の面白さをイマイチ実感できなかったからだと思う。
    それは、大学の講義や教科書が、理論の伝授に偏っており、具体的にそれが現実世界とどのように関係しているのか理解できなかったからではないか。

    本書の中のブラジル時代のエピソードでは、ファインマン先生が教えたブラジルの大学の学生は、教科書に書いてあることをコピーして暗記することはできるが、その理論は世界をどのように説明しているのかを、理解していないという記述がある。

    本書の中での具体例では、学生は「物質が砕かれたり擦られたりした際には摩擦発光と呼ばれる現象が起こり、発光する」という知識はあるが、暗室で砂糖を砕いたときに砂糖が光ることを知らない。

    さらに言えば、この現象は液晶ディスプレイやLEDなど現代の光に関する技術において必須となっているが、そのような対応関係を認識できていないということだ。(もちろん私も本書を読むまでそんなことは知らなかった)

    線形代数はどのような意味あり何に活用されているのか、微積は?熱力学は?電磁気学は?・・・科学に興味を持つためには、数式を覚えるのではなく数式が世界をどのように表現しているのか理解し、そして自分の手を動かし、実験したり工作してみることが不可欠だ。

    もう少し早くこのような本を読んでいたら、自分の人生も変わっていたかもしれない。

  • すがすがしい感じ。

  • 物理学というと拒否反応を示す人がいるのかもしれないけど、そこに固執せずにとりあえず読むべし(笑)。
    いや、ホント読んでてワクワクしてきますね。それと同時に、こうした好奇心を育む教育の大切さを痛感します。意味なく暗記するのではなく、探究し、理解することの大切さ、楽しさ、素晴らしさ…等々。う~ん、唸ってしまいますな(本文によく似た口調)。
    (過去の読書記録登録のため評価なし)

  • 上下巻があるものは通しで読んでからレビューしたいところですが、これはもう上巻だけでおもしろい。
    子供の頃はラジオを直す手伝いをして、中学生で三角関数を理解し、大学へ入学すると上級生の課題につきあって解決してしまう。戦時中の原爆開発メンバーの顔ぶれや、その後の大学教授時代は私でも名前だけは聞いたことがあるような人がいっぱい出てくる。そうかと思うとホテルでのバイトの話や、金庫破りの話、バーで女性を引っ掛ける話等々、頭のいい人ならではの処世術やいたずらなど、ユーモアも満載ながら人の心理の裏を突いてくるところもあり、やはり只者ではない。
    最後の方、行き詰まりを感じていたところで、そもそも自分は物理を楽しんでいたのだと思い出し、再び前向きになっていく。天才もやはり人間なんだなと思った。

  • 物理はからきしなので、彼が物理学的にどんな偉業を成し遂げたのか全然知らないのですが。
    何にでも興味を持ち、物理に天才的な才能があって、物事を考える力があって、人生をとことん楽しむ生き方をしていることがわかった。
    語学を学んだり打楽器を演奏したり催眠術にかかったり、たくさんのエピソードがある中で、ロスアラモス(原爆の開発地!)で鍵を開けるのに練習と努力を積み重ねた結果、鍵開けとしての名声を得た話が一番面白かった。

  • 私は物理を少々やっていたので、リチャード・P・ファインマンくらいの名前は知っていたし、いくつかのエピソードも知っていた。しかし、この本はずっと手を出さずにいた。とても人気のある本だが、この手の伝記本といえば退屈なものばかりだったからだ。だが、結論を先に言えば、非常に面白くて貪り読んでしまった。この人は、自分が興味のあることだったり、腑に落ちないことだったりすることがあると、とことんまでやり抜く人であり、そうして、人生を楽しみ尽くそうとしていた人であるに違いない。ずるくて破廉恥なところもあるが、真はやはり愚直なまでにまっすぐであるところも、心くすぐられるものがある。
    そして、ファインマンといえば、マンハッタン計画、つまり原爆の開発に関わった人物ということで、ロスアラモス時代の記述を読むのは日本人としてどこか複雑な思いだった。しかし、当時のアメリカ人がどういう思いでこの計画に参加していたのかを知る良い資料じゃないかと思う。やはり、皆どこかで葛藤を抱えていたに違いない。
    久々に、早く続きが読みたいと思った本である。

  • とにかく何にでも興味を持ち全力で取り組むと言うことが重要なんだと考えさせられる。
    偉大な人なのに自慢や嫌味がまったくなくて面白い。

  • 面白く、そして感心した。科学者のエッセイは数多くあるが、これは飛びぬけている。

  • 大事なのは遊び心なのかなぁと思った。
    あとは、人の期待と自身の責任感にとらわれすぎないこと。

  • 物理学者の書き物とは思えないぐらい、とても笑えます。

    物理が本当に好きなんだなという気持ちがつたわってきます。

    いい本だなと思いました。

全329件中 1 - 10件を表示

ご冗談でしょう、ファインマンさん〈上〉 (岩波現代文庫)のその他の作品

リチャードP.ファインマンの作品

ご冗談でしょう、ファインマンさん〈上〉 (岩波現代文庫)に関連する談話室の質問

ご冗談でしょう、ファインマンさん〈上〉 (岩波現代文庫)を本棚に登録しているひと

ツイートする