笑いと治癒力 (岩波現代文庫―社会)

制作 : 松田 銑 
  • 岩波書店
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レビュー : 16
  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784006030308

感想・レビュー・書評

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  • ■笑いの治癒力

    A.笑うことには、次のようなメリットがある。
    ・心理的効果:ユーモアには、辛いと感じる時、その気持ちを紛れさせる効果がある。たとえ苦境にあっても、その中にユーモアを見いだし、笑いのめすことができれば、恐れや落胆、絶望などの感情から抜け出せる。
    ・生理的効果:大笑いすることは、心血管系や呼吸器系など、体内のあらゆる器官の運動になり、健康をもたらす。

    B.イライラした時のために、気分が軽くなるような小道具を手元に用意しておく。例えば、鼻と口ヒゲのついたグルーチョ眼鏡があるだけで、救われることがある。

    C.心を暗くするような物事に対し別の捉え方をしたり、呼び方を変えたりする。例えば高齢者を「ヴィンテージ・パーソン」と呼べば、ワインのように成熟した人に感じられる。

  • どうしてこのタイトルなのだろう、と疑問がわきました。

    決して「笑い」の効果だけに着目した本ではありません。
    本書の中では精神と肉体との相互作用について、様々な視点から紹介されています。
    自然治癒力について、痛みの意味について、ビタミンCについて、笑いとユーモアについて、生への意欲について、などなど。

    人間のもつ回復力を最大限に引き出すために、何ができるのか、考えていく時のヒントになる一冊です。

  • 現代医学も発展途上であった1960年代のアメリカにおける著書。心と体は密接に相関しており、心を適切にコントロールすることが体の病気を治癒する重要な要素である。このことは昔も今も変わらない普遍の事実だ。自分の病気は自分の内に眠る「自然治癒力」を呼び起こし治す。

  • いまでこそ、笑うことが自然治癒力を挙げることは常識となっているが、それを自らの体験で実証しようとした著者。

  • ゼミの人が引用文献に使っていて、面白そうだったので読んでみました。
    「何でも薬にだけ頼ってしまうのは良くないね、もっと色んな角度から考えてみよう」ってことなんだと思います。
    アスピリンも副作用の恐れがあるとか、プラシーボの威力なんかが書いてあって、俺はそんな使ったこと無いけど、もっと薬に対して注意を向けなければなぁ、と思いました。
    あと、これに書かれていたホリスティックって生物ー心理ー社会モデルと同じことだよなぁ、とか思いながら読んでいました。

    俺も楽器やるけど、確かに、演奏してる時の感覚って独特だなって思った。集中しつつも解放されている感じと言うか。前に「楽器やってるとボケない」って話聞いたことあったなー。楽器演奏ってとても身体に良いんだなぁと思った(笑)。

    ポジティブな感情や生きようとする意思って、ここまですごいのか、と思い知らされました。もちろん、それだけで病気が治せるとか、そんなことはどこにも書いてないし、バランスの取れた書き方がされていると思います。
    なかなか面白かったです。
    さっき検索したら、続編があるみたいなんで、そっちも読んでみたいなー。

  • 生への強い意志が笑うことを筆者に選択させ、その神経の高ぶりが体に人間本来の自然治癒力を強く働かせた、という内容でした。
    自ら笑いのネタを探して、人と共有して、みんなで笑顔のステキな人になって、みんなが健康であれば幸せだなぁ。

  • 著者のノーマン・カズンズは、アメリカのジャーナリストなんですけれど、難病と呼ばれる膠原病を独自の治療で回復した様子を書いています。自然治癒力というものを刺激するか。そして自分を良いほうに向けてくれるかということを私たちに教えてくれているように思うのです。

  • この本は、「笑い」という精神的なものがいかに身体に良い影響を与えるか、ということを著者の体験に基づいて教えてくれる。今までの西洋医学は、身体と精神を分離し、身体に重きを過ぎてきたのではないだろうか。その身体も様々なパーツの寄せ集めのように扱われ、人間全体を統合的に扱う視点が弱かったように思う。著者は、医学の歴史はプラシーボ効果の歴史であるという。これからの医療に期待したいのは、「このお医者さまなら必ず私を治してくれる」と患者に思われる人材であり、そのような人材を育てる教育であると思う。

  • 「笑い」の研究ではなくて、現代医療の問題点というか医療についての提言ともとれる内容、大切なことを訴えているが、少々古くさい。また、読み方を間違えると医療否定に利用されてしまいそうな内容だった。小林登氏の解説がついていてびっくり懐かしく感じた。

  • 笑いと癌治癒との関係性を知ろうと読んだ。しかし、直接的な笑いの効果ではなく、統合治療としての心の影響の重要性を様々な事例を用いて紹介。心への影響という観点で、プラシーボや医師の触診なども重要と説く。膠原病やハンセン病についても知見が深まった。後半は、ビタミンCの効果について書かれており、著者がポーリング博士の論文より以前に、その効果を実感していたことに驚いた。

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