食と文化の謎 (岩波現代文庫)

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制作 : Marvin Harris  板橋 作美 
  • 岩波書店 (2001年10月16日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (393ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784006030469

作品紹介

インドでは牛を食べない。イスラム教徒は豚を避ける。ダイエット国アメリカでも低カロリーの馬肉は食べない。人間が何を食べ、何を食べないかどうして決まるのだろうか。人類学・経済学・医学・生物学・栄養学などの膨大な知見と楽しいエピソードを満載。最善化採餌理論によって食と文化の謎を解く、異端の人類学者の文化論。

食と文化の謎 (岩波現代文庫)の感想・レビュー・書評

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  • イスラム教徒がなぜ豚を食べないか、ヒンドゥー教徒はなぜ牛を食べないのか、昆虫食がなぜあるのか、をコストとベネフィットから解いていく。豚は乾燥した地域では生きられない、牛はその肉を得るのに10倍ものカロリーを必要とし、人口密度の高いインドでは肉として養うことができず、むしろ労働力として価値があるため、食べないのだ、というのはなんとなく納得。筆者の考えであって、検証を伴っているわけではなさそうだが、なるほど、と思えることも多数あり、面白かった。

  • 最善菜餌理論(=食に関するルールは常にベネフィットが高い方を選択した結果に過ぎないという著者の理論)に則って人類の食の文化の疑問について語る.牛を神格化したのも,豚を禁忌としたのも,馬を食べない文化も,虫や人肉に嫌悪感を感じるのも,根源はすべて最善菜餌理論で説明できるとしており,結論に至るまでの考察が読みどころ.本著は1988.8刊行(の文庫版)であり統計情報は古いので,その辺りは補完する必要がある.
    各章での著者の結論に同意するかどうかは別にしても,食に関するうんちく本として面白いと思う.ただ1つ,戦争カニバリズム(=戦って捕虜にしたら(その捕虜を)食べる風習)の放棄によって間接的に人類の一体性や神への信仰の発展につながった,とする部分はデータ不足だと思う.

  • 実際は途中で読むのを断念してしまった…。
    タイトルを見て購入したのだが、目次がこんな内容:
    ・肉がほしい
    ・牛は神様
    ・おぞましき豚
    ・馬は乗るものか、食べるものか
    ・牛肉出世物語
    ・ミルクゴクゴク派と飲むとゴロゴロ派
    ・昆虫栄養学
    ・ペットに食欲を感じるとき
    ・人肉食の原価計算
    牛乳等の乳製品に関しては、アジア系はそもそも接種する必要がないのだ、という内容を以前別の本で読んだことがあり、そんなものかなぁとも思ったり。その辺まで読んで、ちょっとギブアップです。

  •  読了せず。

     読み始めたところから、なんというか学問的ではない見地のような違和感があり……。
     あくまでも個人的な感想だけど、非常に著者の主観が強い気がする。なので文化の多様性を楽しむという本ではなかったように思う。

     肉のハレの日っぷりとか、地域による適した動物の扱いなど面白い点は多々あれど、読み終わらなかった。
     著者は1927年生まれ。書かれた時代もあるんだろうなぁ……。

  • 異端の文化人類学者だということだが、食文化は、感性の問題ではなく、コストとベネフィットで説明できるものであるとの姿勢で古今東西の食文化を解説していく様は刺激的で好奇心をくすぐるし、納得できる。つまりは、優劣とかセンスの問題ではなく、環境による選択の結果なのである。

  • 【静岡本館開架5F文庫 080/I95GS/B46】
    http://www.lib.shizuoka.ac.jp/cgi-bin/opc/opaclinki.cgi?ncid=BA53930445

    なぜ人は肉を食べるのか?
    ではなぜ、昆虫やペットや人間を食べないのか?
    そういうことを真面目に書いた本です。
    変わった本を読みたいって人におススメです。

    人文学部 法学科2年 AN

  •  人肉を食べてみたくなる小説・・・などと書いたら猟奇犯罪予備軍のように扱われてしまうだろう。○川○政のようなことをするつもりは毛頭ない。単に、様々な食文化に触れてみたいと思っただけだ。
     食べることは、人間の三大欲求などと言われる「食欲・睡眠欲・性欲」の一つを占める基本的なもの。物覚えがついた時から空気のごとく存在する「食べる」ということに疑問を抱くことはそうそうないし、各国の食文化についても同様だった。
     宗教上の理由で牛なり豚が食べられないと聞けば「俺には我慢できないなxあ」としか思わないし、虫や犬を食べると聞けば「勇気出して食ったらおいしいかも」としか思わない。人肉は流石に御免蒙るが、餓死か食うかという窮地に立たされたらどうするだろうか。
     もちろん、世界中にある、見る人が見れば奇妙に映る食文化や食のタブーは、多くは実際上の理由から生まれたものだろう。この各地の食文化の根底にある理由を解き明かしていくのが、この本のテーマとなっている。

     論拠に多くの推測が入っていたり、訳者あとがきが異様に宗教(悪い意味で)臭かったりと、胡散臭さ満載の本ではあるが、各地で長い年月をかけて、その風土・気候に合った合理的な食文化が形成されてきたことには深く感動した。
     今は過度な贅沢さえしなければ大抵のものを腹いっぱい詰めることができる環境に身を置いている。(もちろん、国によっては最低限の栄養すら摂取できない人が多くいるような国・地域もある。インドでは国民の三分の一が1日100円以下の生活をしており、富裕層は逆に残飯が多すぎて社会問題となっているのだとか。でも、それはそれとして。 )地球規模の環境問題にでも眼を向けない限り、牛を控えよう豚を控えようなどとはそうそう思わない。せいぜい、野菜もしっかり採ろう!程度しか考えていなかった。
     漠然とあるものをバクバク食べるよりも、食の合理性という視点から食べるものを吟味した方が案外楽しくなるのかもしれない。

     なお、一章からしばらく肉を絶賛してる感はあるが、こんなんだから米国は肥満が社会問題になってんじゃねえかと疑いの目を向けてしまうし、イスラム教に書かれている文からは、こんなんだから飛行機ぶち込まれるんじゃないかと思ってしまう。先に書いた通り、「これ本当なの?」という疑問が浮かばざるを得ない本ではあるが、それはそれで面白かった。

  • 初めて読むと顔をしかめたくなる部分もあるかもしれないが、偏見やプライドを捨てて読むとなるほどと思える本。

  • 異端の文化人類学者ハリス。
    食文化をコストとベネフィットから読み解いていく本書は、とても新鮮な内容であった。

  • 今や世界中で見られる食肉への憧れと、変わらずに続く宗教による禁忌。

    これらの成り立ちには、“宗教”ではなく“環境”が深く関っていた。人間は今いる環境で生き残るため、その為に禁忌をつくり宗教をつくり、そして生きてきたのだ。

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