刑事裁判を見る眼 (岩波現代文庫 社会 67)

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  • Amazon.co.jp ・本 (268ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784006030674

作品紹介・あらすじ

刑事事件の裁判はどのような順序で進められるのか、裁判官はどのような観点で証拠を検討するのか、また、時に無実の者が虚偽の自白をし処罰されることがあるが、なぜそうした問題が起こるのか。裁判官として三〇年の経験を持つ著者が、具体的な事件をもとに、日本の刑事裁判の問題点と改革の方向性についてわかりやすく語った、市民のための刑事裁判案内。

感想・レビュー・書評

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  • ありがちな捜査への批判の本ではある。ただこれを読むと、本当に警察官は真実を究明する気があるのか?という疑問を抱いてしまう。

    裁判でも自白偏重の起訴文が作られ、それを裁判官が信用する。科学捜査もなかなか本当のことが云えないこともある。そもそも裁判官自体の有罪率が高い。名裁判官という人ほどそうだとか・・・?これでは冤罪も生まれます。

    また証言や目撃情報もあまり当てにならない、ということも書かれています。
    相も変わらず犯罪への過熱報道が激しいですが、最近は少しはマシになってきているとはいえ、なかなか犯罪への風当たりは冷たい。みなさんも、すこし冷静に見つめていただきたいものです。

  • 第1章で調査官の仕事が分かりますよ、といわれた本だったけど、弘前事件の第2章も、第3章もあとがきまでとても面白かった。事件の見方から伺われる謙虚さ、問題意識、こういう裁判官は素敵だなって思った。私も、今感じてる問題意識を意味ある形にできるように、もっと考えを深めなきゃ。

  • 殺人事件から情況証拠の見方を解説したり、弘前事件の事件の真相を解説したりしている。

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