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Amazon.co.jp ・本 (480ページ) / ISBN・EAN: 9784006031541
作品紹介・あらすじ
斎藤隆夫(1870~1949)の名は、2・26事件当時の軍部の独裁を批判した1936年の「粛軍演説」と、1940年の「支那事変処理に関する質問演説」で政府に厳しく迫り衆議院議員を除名されたことによって知られている。本書は彼の思想の形成過程、その精神や政治哲学、二つの演説の内実を子細に検討した本格的評伝である。略年譜を付す。(若宮啓文解説)
みんなの感想まとめ
斎藤隆夫の生涯を通して、彼の独自の政治哲学と強い信念が描かれています。特に、彼の演説は、軍部の暴走を批判し、政党政治の重要性を訴えるものとして評価されており、特に「粛軍演説」や「反軍演説」はその象徴で...
感想・レビュー・書評
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松本健一 「評伝 斎藤隆夫 孤高のパトリオット(愛国者)」
斎藤隆夫の主な政治姿勢は、欧米列強の帝国主義政策に歩調を合わせながら、立憲政治を経て、国民による民主主義政治を目指すこと
19世紀から20世紀にかけて、帝国主義と軍国主義の時代から、斎藤隆夫が目指した 民主主義の時代に変化している点を考えると、斎藤隆夫の先見性は 素晴らしいと思うが
帝国主義時代の現実を重視するあまり、侵略戦争はやむ得ない とする思想 を持っていた点は、現代から見ると、日本側の言い分として理解できる反面、国際社会や 被植民地側の視点とは相容れないように思う
帝国主義時代において、侵略戦争は やむ得ないとする思想
*帝国主義とは、適者生存であり、適者=強者である
*アジアがヨーロッパの力の前に屈辱の状態に置かれているのは、ヨーロッパが正義だからではなく、ヨーロッパが強者で、アジアが弱者だからである
*帝国主義の時代には、日本も帝国主義政策をとって、力が支配する世界を勝ち抜くしかない
*朝鮮併合は侵略以外の何ものでもない〜帝国主義の論理〜アメリカがハワイを併合したことと事態は変わらない
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安倍晋三の父方の祖父・安倍寛は戦中にあって軍部暴走に警鐘を
鳴らした政治家だった。孫はあんなのだけれど。
その安倍寛と同じように戦前・戦中に軍部を批判し、政党政治を持続
させようとした政治家がいた。
それが本書で取り上げられている斎藤隆夫である。昭和史の勉強は
私の生涯のテーマでもあるので、斎藤隆夫のことも以前から興味が
あったのだが、本書は「評伝」としている割には内容は微妙かな。
2.26事件後の粛軍演説も、除名処分のきっかけとなった反軍演説も、
部分部分を抜き出して著者が解説を加えているのがなんとももどかし
かった。演説はぶった切らずに全文読ませて欲しかったな。
舌鋒鋭い斎藤隆夫の演説なのだから、解説は全文後にまとめてで
よかったように思うんだ。そして、ところどころに挟まれる北一輝の
話は私には邪魔でしかなかった。北一輝については改めて読みた
いからなんだけど。
政党は国民の声の代表であらねばならない。その強い信念が軍部
の暴走や軍部におもねる政治家への強い批判となって表れている。
特に強烈なのが近衛文麿の戦争責任を追及している点だ。知性や
教養はあっても政治家としての実力がない。公爵様から知性も教養
も抜き取ったのが現代の二世や三世の政治家だと思うわ。
読み終わっていささかもやもやしているのは、著者の主張が強すぎ
て斎藤隆夫については、本書が引用している演説と一緒でぶつ切り
になっているからかな。
「国民の生活が大事なんて政治は間違っている」とか「戦争は人間の
霊魂進化にとって最高の宗教的行事 」とか言っている稲田朋美は
斎藤隆夫の粛軍演説と反軍演説を100万回読み返してみろ。
今の政治状況を見たら斎藤隆夫はどんな演説をするだろうか。 -
政治家・斉藤隆夫の生涯を追った書。
2・26事件の後にした粛軍演説は有名。その後、日中戦争の際の反軍演説も大拍手のうちに終えたが、その数日後、除名となる。
孤高のパトリオットであり、戦前には稀有なリアリストだった。
ナショナリズムとパトリシズムとは違う、とは筑紫哲也さんも言っていたが、斉藤は全くのパトリオットだった。 そして、政党政治の完遂を目指す首尾一貫した人だった。政党は民の声の代表でなければならない、という信念。演説の中からひしひしと伝わってくる。 -
斎藤隆夫は、戦前から戦後にかけて活躍した代議士。戦前、軍部の圧力が高まる中、帝国議会で「粛軍演説」「反軍演説」を行って軍部を批判し、日本の憲政史上に名を残した。そんな彼の信念を貫く姿に共感し、本書を手に取った。
さて、本書の内容だが、本文の半分以上が他の本からの引用。しかも、その大部分は斎藤隆夫の自伝である『回顧七十年』からの引用となっている。ここまでくるとほとんど盗作。
また、時折出てくる筆者自身の分析も中途半端である上、無理矢理自身の専門に結びつけようとするあまり不自然さが目立つ。
さらに、著者はよほどのナルシストなのだろうか、「わたしはこう書いている」「わたしも同じような経験をしたことがあった」等、読者にとって何の興味もない「わたし」の話が頻繁に出てくる。
総じて読む価値のない駄本。斎藤隆夫に失礼。
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