デジタル・ナルシス: 情報科学パイオニアたちの欲望 (岩波現代文庫 社会 176)

著者 :
  • 岩波書店
3.31
  • (2)
  • (2)
  • (7)
  • (2)
  • (0)
本棚登録 : 78
感想 : 6
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (281ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784006031763

作品紹介・あらすじ

携帯電話、Eメール、ブログ、検索エンジンなど情報科学の成果は、いまや私たちの生活に欠かせないものとなった。パイオニアたちは、何を考え、どのような欲望をもってこの新しい学問を成立させたのか。偉大な業績の陰に隠された人生の悲喜劇を暴き出し、人間の欲望を限りなく肥大させる「第三の性」としての情報機械の魔力を問題提起する、刺激的な現代文化論。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • パイオニア達の業績と表の顔しか知らなかった。
    多面的でとてもためになる本だった。
    書かれた時期はかなり古いので,ITの変容は激しいが,問題意識は現時点でも色あせていない。

    書かれたのが第2次AIブームの終わりで,今が第3次AIブーム。別の著作ではAIでなくてIAを主張している。

  • ノイマン、チューリング、バベッジ、シャノン、ベイトソン、ウィーナーについての評伝です。ただし著者が目指しているのは、単純に彼らの仕事の紹介を通して情報科学の歴史を分かりやすく解説することではありません。情報科学という分野で理論的な仕事を成し遂げた彼らを突き動かしてきた形式化への情熱というべきものの正体に迫り、人間にとって情報科学とは何かということが、本書を貫くテーマになっているように思います。

    「解説」を担当している北田暁大によると、本書はメディア論における社会構成主義/技術決定論、楽観論/悲観論という4象限図式に収まらない内容を持っているとのことですが、形式化へのあくなき欲望に駆り立てられる理論家たちの情熱に迫りながら、ジラールの欲望論を参照しながら形式によって私たちの欲望に水路が与えられることにも注意を向けている著者のスタンスは、北田や浅野智彦、鈴木謙介といった現代の社会学者たちが取り組んでいるテーマに通じるところがあるようにも思えます。

  • 新書文庫

  • 貸し出し状況等、詳細情報の確認は下記URLへ
    http://libsrv02.iamas.ac.jp/jhkweb_JPN/service/open_search_ex.asp?ISBN=9784006031763

  • 情報科学への導入の書として、ゴシップ感覚でよめておもしろい。
    応用数学の前提のアポリアなどの指摘もよかった。メモ クロード シャノン

  • 情報、科学のパイオニアたちの伝記、哲学、文化。巨人ゴーレムはよみがえったか。

全6件中 1 - 6件を表示

著者プロフィール

東京経済大学コミュニケーション学部教授/東京大学名誉教授

「2018年 『基礎情報学のフロンティア』 で使われていた紹介文から引用しています。」

西垣通の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
ジェームス W....
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×