作詞入門―阿久式ヒット・ソングの技法 (岩波現代文庫)

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  • 岩波書店
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レビュー : 10
  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784006031923

作品紹介・あらすじ

『また逢う日まで』『津軽海峡・冬景色』『北の宿から』『時の過ぎゆくままに』など五千曲を作詞した稀代のヒットメーカーの処女作。言葉の達人はいかに時代の芯を解剖して、既成概念を突破したのか。ヒットの秘訣とは何だったのか。日常生活のなかで最初に試みるべき点から指南した本書は、作詞家のみならずすべての創作家とその志望者に役立つ実践的仕事論。

感想・レビュー・書評

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  • 70年代の音楽シーンを一切風靡した阿久悠氏。

    ノウハウ本は基本的にあまり読まない。
    作詞のノウハウ本など余計に読まない。

    この著書はノウハウというよりは、氏の作詞に対するスタンスを主に扱っており、作詞や作曲づくりって楽しいなぁと、楽しさをより味わえたことが、読了後の満足感だ。

  • 作詞に限らず言葉を使って何かを作ろうとする人には大いに参考になる本。トレーニング法も書いてあってなるほどと。でも冒頭には「だれでもなれるわけじゃない」「作詞に方程式はない」ともある。読んだ後で何を受け取るか、読者が試される本。

  • よっしゃ!
    やる気でた!

  • 2013年1月11日読了。1972年に刊行された本に90年代に追記が入ったもの。「入門」とタイトルにはあるが、「やれるもんならやってみろ」という、阿久悠による挑戦状と取るべきか。歌謡曲の詞は、作るときに呻吟したり推敲するようなものではない。テレビでも本でも映画でもとにかくハンパなくインプットを増やし日常的にそれを自分の中でそれを熟成させる、かつ仕事の依頼を受けるために作詞以外の仕事もとにかく量をこなす・・・という作業があってはじめて、この人のアウトプットの量・質・現在の地位が実現されたのだな。まあ、この人のように「日本の大衆全体を相手にする」詞を書くのでなければ、また違ったやり方もあるのだろうが。詞において「自分を表現したい」というような欲求はNG、大衆が求めるものを貪欲に嗅ぎつけ、さらにそれを超える・大衆自身が気づいていない欲求を詞によって提案できる、というのが歌謡曲のすごさであり、この仕事の醍醐味なのか。

  • 相手に届くということは、同感でなくてもいい。反発であっても構わない。何か、相手の興味を引く物でなければ、商品とは言えないのである

    一つの物語を詞にするにも、長編形式で全部を語るのか、その中の象徴的な1シーンだけを書くのか。どちらかに決めなければいけない。どちらがより効果的なを考えるわけだ
    「ざんげの値打ちもない」は長編で、「また逢う日まで」は情景である

    一人称か三人称かというのも、テクニックの一つである。三人称というのは、初めから、物を見る目が三人称になっていなければできない

    カムバックソングに不可欠な要素は、爆発力だと思う。シミル歌よりタタク歌の方が適している

    白い蝶のサンバ ポップアート
    蝶、白い イメージが人によって取り方が変わるのがいい

    カムバックソング
    捨てるもものと残すものを考える、全部捨ててしまうと今までのファンが逃げる

    ざんげの値打ちもない シナリオのト書きを歌詞にする

    ピンポンパン体操
    長くて子どもが覚えられない歌→レコードを買いに走る
    いろんなコマーシャルソングを入れる おもちゃをいっぱい与える

    四行詞
    77、75、75、75
    起承転結、3段論法、3すくみ
    四行をどう活用しているのか研究してみると面白い

    五行詞・六行詞
    四行詞にサビを加えたもの 大きなクライマックスを盛り込むことができる
    三人称で書いていたものに突然サビ部分で、一人称の主人公の叫びを入れるとかできる

    二十四小節形式・三十二小節形式
    二十四小節:ABA、AAB、ABC Aメロ Bメロ Cメロ
    二十四小節:AABA、AABC、ABAC

    時代の飢餓感を見極め、捉えること
    時代の満たされない部分を補ってやるものが歌

    テーマ
    「人間とは何か」を描く。人間に何を対面させるのか。社会なのか、自然なのか、運命なのか、歴史なのか、業なのか、悦楽なのか

    詞というのはなるべく早く原稿用紙から脱出させてやるべき。それにはため息つく前に、いろいろと動くこと


    歌とは時代の中で変装している心を探す作業

    コンセプトが新しくて、そのままじゃまだ通じにくいから安心材料として演歌の小道具を入れる ex. 北の宿から
    逆にコンセプトが古すぎるので、定型を重視しつつも、いわゆる演歌では使わない小道具だとか、使わないフレーズをどれだけ入れるかという勝負もある
    イメージを共有するための装置としての情緒の定番

  • ・心構えからテクニックまで


    ・作詞は文学ではない
    マーケティングを心得ていたこと、また、メディアとしてのテレビの事情・仕組みを把握していたことが強みだったのでしょう。

    ・実働18時間
    ・映画主題歌
    ・ご当地ソング
    ・CMソング
    ・物事を裏側から見る
    etc

    参考にさせていただきました。

  • 12/07

  • 主に、歌謡曲についての記述であるため、必ずしも、現在のJ-POPと呼ばれる音楽すべてに通じるものではないだろうが、阿久悠の「作詞」に対しての考え方や感覚が上手く表現されている。

    ここでいう「作詞」とは、「ヒット曲をつくる」ということが大前提となる「作詞」である。だが、「作詞」といっても、その前段階(一部)となる企画や構成いう部分が内容のほとんどを占める。

    その部分が、「作詞」において最も重要だということだろう。

    また、本書の中では、作詞家の役割や作詞の基礎知識・テクニックに加え、実際のヒット曲の製作過程ということまで含まれている。

    ヒットメーカーの考え方や感覚に触れることが出来る本ということだけでなく、幅広い意味での「作詞本」として価値があるだろう。

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