心をたがやす (岩波現代文庫 社会 206)

  • 岩波書店 (2010年8月19日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (260ページ) / ISBN・EAN: 9784006032067

みんなの感想まとめ

人間の生きる力や地域医療の重要性に焦点を当てた作品は、恵まれない人々や精神障害を抱える人々の現状を描き出しています。著者は、教育とは人生の「基礎工事」を行うことだと考え、様々な壁に直面しながらも人間ら...

感想・レビュー・書評

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  • 恵まれない老人や精神障害を抱える人たちの地域医療に取り組む作者。

    味がしなくなった野菜、長い年月持たずに傷んでくる建築、会話がなくなった家族での食事…様々な問題が挙げられる。

    ☆私は「生きていく基礎工事をする」「その子から何かを引き出し耕す」のが、教育だと思っている。人生には「壁」がいっぱいあって、それにぶつかったり、乗り越えたり、逃げたり、いろんなこといっぱい体験させてほしい。まっすぐな一本道〜東京大学に入ること〜など、人生にとってそれほど重要な課題ではない。大学を出れば、そこはもう迷路である。道がないといってもよい。その時の準備をするのが教育ではなかろうか。

    日本は重症な精神患者ほど入院を断られ行き場がないという。病院という、建前だけの中身がない実態。病院だけではなく、日々色々なところで私自身それをよく感じる。病院、役所、学校…あげたらきりがないが、ようは一人ひとりの心が中身がなくなっているのだと思う。生活の大変さに追われすぎているのを感じる。問題点がある程度わかっているのに、社会がどんどん悪い方向に向かって止まることが出来ない。人間はもうダメなのかもしれない。

  • 地味であまり知られていないが隠れた良書。

    前編:生きる場と出会い
    後編:いのちの基礎にあるもの

    で構成されている。

    この筆者は余計な力が入っていない。人間らしさ、良い意味での人間臭さが感じられる。他の著書も探して読んでみようと思う。

    後編9の「産む、育てる、教える、病む、ともに生きる」は
    とくに子をもつ親たち、教師たちに読んでもらいたい。

  • 淡々と、飄々と自分史を語られていても、時代背景を思うと現代人では経験、体験できないこと、波乱万丈さが伝わってくる。
    さらに、下町の精神科医という特別な眼差しで社会の変化を見詰めてこられた。前半は引き込まれるように読みました。

  • 精神科医の先生の自叙伝。
    やはり昔は精神科の先生になるのは反対されたそうだ。きちがいを診るところだと思われていたようだ。
    戦前の苦しい生活から現代日本への警鐘まで様々な内容。

    家が安らぎの場でない以上、闇世界にどう適応できるかどうかが、その学校での私の生そのものを決定づけるだけに敏感となる。
    旧制高校で、はじめそこは知性と虚栄の入り混じった世界であった。みんなが、ある役を演じだす。
    戦時中、戦争に負けたら、日本男子はニューギニアに送られ強制労働させられるというビラがまかれたそうだ。
    誰だっていつ死ぬかわからん身だ!俺も同じだ!今日をどう生きるかだけだ!
    人間の運命が見えているのは、下々の者である。お上になると政治家、完了を含めて物事が見えなくなる。大組織で働く人もそうなりかねない。

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