子どもと暴力――子どもたちと語るために (岩波現代文庫)

著者 :
  • 岩波書店
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レビュー : 3
  • Amazon.co.jp ・本 (310ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784006032104

作品紹介・あらすじ

人はなぜ暴力をふるうのか。暴力は人の心と脳にどのような影響を及ぼすのか。暴力をふるう子ども、暴力を受けている子どもにどう接したらよいか。傷つき悩める子どもたちが生命力をとりもどすために、第一歩を踏み出そう。多分野の研究の動向をふまえ、豊富な実践経験から紡ぎだされた本書は、生きるパワーを育むために不可欠な具体的実践的方策を紹介する。

感想・レビュー・書評

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  • 子どもに対する暴力(身体的なものに限りません)が脳機能にも影響を与えるという記述は衝撃的です。しかし自分とは無関係の世界の話ではなく、まさに私たちの問題であることに気付かされます。

    九州大学
    ニックネーム:コンラート阪本

  • 最後の章に出てくる被害者、加害者、救済者の三角形モデルを知るためだけに読んでも良い本。森田ゆりさんの本は、暴力について、大切な点を確固たるエビデンスに基づいて論じているので、根本的な解決に通じている。

    ・壁の写真。過去に自分の気持ちに気付く。
    ・大人だって、感情の動物。
    ・人の心の力としての人権の内実は三つある。安心して生きる権利、自信をもって生きる権利、そして自分で選んで行く自由の権利である。
    ・暴力は恐怖、不安をもたらす。暴力は無力感をもたらす。暴力は行動の選択をせばめる。
    ・私のちからは社会のありかたによって規定されている
    ・今までだめだと信じ込まされてきたことを自分の強みにしていく
    ・生存者から達成者へ・「生きる勇気と癒す力」
    ・性暴力は男性の社会化に起因している
    ・身体生理的違いが行動と心理の違いをもたらしていることも否めない。
    ・大人は子どもに消極的態度を要求するくせに、卒業式では、挑戦して欲しいなどという。
    ・非行の心理の深層には大人に制止してもらうことを望む屈折した欲求がある。
    ・男子を襲う男性の加害者の大半が同性愛者ではない。
    ・性虐待の加害者の多くが10代。
    ・ラコタ族では、ホモセクシュアルの男性はそれなりの社会的役割があった。
    ・思春期の子供にとって親はロールモデルにはなりえない。
    ・共感という語は1920年代に最初に使われた。
    ・気持ちを表現する。人の力を借りる。
    ・カウンセラーの初歩的間違いは、話してみたらと迫ること。

  • 自分の中では「それでもしつけとしての暴力は必要」と考えていた。この本を読み「許される暴力というものは存在しないのだ」ということを今更ながら教えられた。
    結局、叱る人間の精神状態を癒さんがための暴力であり、理由づけでしかなかったのだ。
    Iメッセージという方法も大いに学ぶべきところがあった。

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著者プロフィール

米国と日本で、ダイバーシティ人権啓発、子ども・女性への虐待防止専門職の養成に35年携わる。その間、7年間はカリフォルニア大学で多様性、人種差別、性差別など、人権問題の研修プログラムの開発と大学教職員への研修指導に当たる。
その後日本でエンパワメント・センターを設立し、多様性、性暴力、虐待、DV、ヨガと瞑想などをテーマに全国で研修・講演活動をしている。参加型研修プログラムの開発、及びそのファシリテーター人材養成のパイオニア。アロハ・キッズ・ヨガ 主宰。元立命館大学客員教授。
第57回保健文化賞、産経児童文化賞、朝日ジャーナル・ノンフィクション大賞、アメリカン・ヨガ・アライアンス賞などを受賞。

「2018年 『虐待・親にもケアを』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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