チェルノブイリ――アメリカ人医師の体験 (岩波現代文庫)

制作 : 吉本 晋一郎 
  • 岩波書店 (2011年8月19日発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784006032289

作品紹介

骨髄移植の世界的権威であるゲイル博士は、チェルノブイリ原発事故が発生した一九八六年、事故直後にモスクワを訪ねた。放射能を浴びた人々を治療しなければならないという使命感が彼を衝き動かしたのだった。本書は事故現場の様子、患者の相次ぐ死、ゴルバチョフとの会談など、ゲイル博士の懸命な医療活動と核の恐怖を描きだした迫真のルポである。

チェルノブイリ――アメリカ人医師の体験 (岩波現代文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 1986年4月26日、旧ソ連のチェルノブイリ原子力発電所で大惨事が発生。その六日後に骨髄移植の世界的権威であるゲイル博士は現地を訪れ、放射能を浴びた人々を治療する。衝撃的な内容のオンパレードです。

    これはかつて岩波新書から上下巻で出版されたものを今回の福島第一原発の事故を受けて岩波現代文庫から新しく再販されるようです。この本はチェルノブイリの原発事故を受けて、骨髄移植の世界的な権威である筆者が現地に赴き、患者を実際に診察、手術をしたり、ゴルバチョフ氏やシュルツ氏などの会談などを通して、旧ソ連の社会体制と「核」の恐怖を描いたルポルタージュになっています。

    ここに書かれてあることを丹念に追っていくと、今後、福島県で起こりうることが想像できて、ものすごくイヤーな気持ちになっている、というのが正直なところです。特に、写真も掲載されていますので、機会があればぜひ見ていただきたいのですが、(日本ではそのようなことがないと祈りつつ)事故現場の消火に当たった一人の消防士が重い被曝を受けて無菌室にいるところを撮影したものがありまして。短時間に強い放射線を受けると人体はかくも脆いものなのか…。ということがよくわかります。

    戦後66年。ヒロシマ。ナガサキに続いて日本が受けてしまった「フクシマ」という核の惨禍。今後、あまりにも情報の隠蔽がひどいので、僕はその辺を想像で補っていくしかないと確信していきますが。どんなに悲惨なことがおこっても、受け止めなくてはならない。そして、今後何十年と続く汚染の被害と向き合うためにも必須の文献だと確信しております。ただ、かなり衝撃的なことがつづられていますので、それだけはご留意願います。

  • チェルノブイリ原発事故の詳細について語られたものではなく、原発事故について一般の人に警鐘を鳴らした本。著者の自己紹介も多く、だから・・・・と思う所も多いが、チェルノブイリ原発事故直後に、アメリカ人として駆けつけた医師として、当時のロシアの状況などが、著者とともに追体験できるという長所もある。
    こんな大きな事故が25年前にもあるが、人々は「忘れ」、今また福島原発事故があっても、人々はまた「忘れ」て、核爆弾の所有や、原子力発電所の利点をあげつらう日々が訪れるのでしょうか。

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