賀川豊彦 (岩波現代文庫)

著者 : 隅谷三喜男
  • 岩波書店 (2011年10月15日発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784006032302

作品紹介

特異なキリスト者にして大ベストセラー『死線を越えて』の著者として知られる賀川豊彦(一八八八‐一九六〇)は、献身的な社会活動家として労働運動、農民運動、生協運動、平和運動の先駆者でもあった。きわめて多面におよぶが今や忘れられつつある彼の思想と行動を、狭い枠から解放し近代思想史上に位置付けた画期的評伝。

賀川豊彦 (岩波現代文庫)の感想・レビュー・書評

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  • ずいぶん以前に『死線を越えて』は読んだ。
    読んだけど…恥ずかしながら、「貧民窟」の悲惨な状況の描写以外はあまり印象に残らなかった。

    本書は、賀川豊彦の評伝。
    労働運動、農民運動から生協活動へ転じ、晩年は宗教的な思索をした賀川の足取りがよく分かった。
    献身的な奮闘にも関わらず、労働運動でも農民運動でも居場所を失っていく過程が痛ましかった。
    国の弾圧のもとに、革命を求める過激な考えへ傾いていく大勢をとどめられなかったということらしい。

    キリスト者が社会運動に深く関わるのは明治以降、しばしば見られる。
    偏見かも知れないが、その傾向は大正期にピークとなり、その後、戦後に至るまで下火になっている気がする。
    どうしてこの時期、宗教者がここまでやる気になれたのだろう。

  • ふと・・・、キリスト者でなければ歴史教科書にも残る偉業を成し遂げたのであろうにとも思うし、逆にキリスト者でなければ、彼自身はこれだけのことは為し得なかったのだろう。それにしても、遠藤周作が言う「キリスト教は根付かない国」に思いがはせる。そのキリスト教に対してさえも、「神人融合」など神秘的な発言をしてしまうものだから排除されてしまう。
    決してマザーテレサではないが、それにしても何度もノーベル平和賞、ノーベル文学賞に推薦されていることを知って驚いた。もしもいずれかでも受賞していれば、これだけ時代から忘れられることもなかっただろうに・・・・。

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