- Amazon.co.jp ・本 (283ページ)
- / ISBN・EAN: 9784006032326
作品紹介・あらすじ
青森県上北郡六ヶ所村。下北半島の太平洋側に長く伸びた寒村は、戦後に満州帰りの農民によって開拓が進められた。その大地が密かに日本の「核開発」の拠点に据えられていた。核燃料サイクル基地建設は、政財官の隠された欲望だった。一九六九年に発表された「むつ小川原開発」計画を前面に立て、農民たちの土地が奪われた。使用済み核燃料再処理工場の建設は最も危険な出発だった。それに抵抗する人たちの闘いは粘り強く続く。
感想・レビュー・書評
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原子力船母港、核燃料サイクル基地、東通原発、大間原発(建設中)など原子力関連施設が集積してきた下北半島。そのなかでも、サイクル基地を抱える六ヶ所村の100年を描いたルポルタージュ。むつ小川原開発が新全総で取り上げられた翌年の1970年以来、現地での取材を積み重ねてきた成果であり、上巻ではサイクル基地がまだ公式には表明されない70年代までの開発(といっても用地買収の果てに実現したのは石油備蓄基地くらいである)や抵抗が詳述される。
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2020/10/18
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詳しくは下巻のレビュー参照
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結論、結果に向けて途中経過をお金と権力で操作する。
昔からやり方が変わらないんだなぁ…。
長いものに巻かれずがんばっている方々には敬服致します。 -
91年でも30年間を追っている。さらに現在まで20年経過している。
にもかかわらず、3.11
東北青森の貧困や苦難の歴史がよくわかる。差別され、騙され続けた地元民の苦しさが伝わってくる。
本当に日本はどこに行こうとしているのだろう。