子どもの本を読む (岩波現代文庫 〈子どもとファンタジー〉コレクション 1)
- 岩波書店 (2013年6月15日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784006032548
作品紹介・あらすじ
「読まないと損だよ」-心理療法家が、大人にも子どもにもできるだけ多くの人に読んでもらいたい児童文学の傑作を紹介する。ケストナー、ピアス、ロビンソン、今江祥智、ヘルトリング、リンドグレーン、ゴッデン、長新太、佐野洋子。大人の見落としている「たましい」を子どもの目から捉えた作品が私たちに教えてくれるものとは何か。
感想・レビュー・書評
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子どもの本を読む 光村図書出版 (1985年5月1日発売)の初版本を読みました。
内容は、初版本に比べ、ボーゲル、スナイダー、ハンターの3章を割愛した.とあります。
https://booklog.jp/item/1/4895280055 -
大人になってから児童文学のおもしろさに開眼した私。図書館でたまたま見つけたこの本を読み、ますます児童文学が好きになりました。心理学者の視点で児童文学を論じているのですが、作中の登場人物たちの心の有り様が上手に解説されていて興味深いです。なぜ自分が児童文学に惹かれるのか、改めて確認もできたような気がします。
読んだことのない本の紹介もあったのですが、解説を読むと原作を読みたくなってしまいますね。この本を入り口に児童文学の世界に入っていくのもありだと思います。 -
2020.7
ジュディとピッピが繋がっていたのは驚きだったけどすごーく納得。掘り下げてこんなに豊かな考察ができるのはさすが河合隼雄さん。とてもおもしろかった。長新太はすごい。書くことが好きなのはジュディの影響だと気づいた。私の根っこにもジュディがいた。 -
何冊か、説明のための児童書が出てくるので、予習か復習をおすすめする。
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過去記録
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冒頭、「たましい」についてとそれを扱う児童文学についての前書きが示唆に富む。その文章から、河合隼雄という人は本当に中庸な人だという印象を持つ。不思議なたましい世界に没頭することの危険性も素晴らしさも両面触れられている。
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いくつかの児童文学作品について、心理療法士の立場ならではの感想や分析が書かれていて、面白いです。
人が成長するときには、いかに複雑で深いものを乗り越えなければいけないか、そして文学がいかにそれを描いているか、について考えさせられます。 -
どのような児童文学を如何に読んでいるのかを単純に知りたかったが,その実,内容はヘビィ.これだけ深く解釈されると自分の未熟さが浮き彫りになる.