戦下のレシピ 太平洋戦争下の食を知る (岩波アクティブ新書 37)
- 岩波書店 (2002年8月6日発売)
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感想 : 40件
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Amazon.co.jp ・本 (200ページ) / ISBN・EAN: 9784007000379
みんなの感想まとめ
テーマは、戦時下の厳しい食生活とその影響を描いた一冊です。戦争の影響で食材が限られ、レシピは次第に分量を失い、代用品や草、虫の紹介が増えていく様子が印象的に描かれています。著者は、婦人雑誌のレシピや当...
感想・レビュー・書評
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ブク友さんのレビューから読みたくて。2002年発行。著者らしく?婦人雑誌に掲載された記事を中心に当時の状況を考察。引用された記事が料理レシピから「こんな物もこの食べ方で食べられる」に変わる恐ろしさ。戦争は人命が二の次になるの感じた。
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単純にこんな食生活、耐えられないなぁと。国会議事堂の周辺ですら芋畑。1940~48年で14歳男女の平均身長-10㎝、平均体重-8㎏の衝撃! 著者もあとがきで触れているが、戦争に突入しないように政治や国家とどう向き合うか...。歴史が教えてくれている。
「よしこちゃんが やけどでねていて とまとが たべたいというので お母ちゃんが かい出しに いっている間に よしこちゃんは 死んでいた いもばっかし食べさせて ころしちゃったねと お母ちゃんは ないた わたしもないた みんなも ないた」 -
あの斎藤美奈子が2002年に出していた本。
戦時下の婦人雑誌のレシピコーナーや当時の証言から戦中の台所事情を見る一冊。
こうの史代のこの世界の片隅に、を至るところで思い出した一冊でもある。
毎ページの下半分はレシピ集であり、図版もちらちらある。
そのぶん本文の字数が少ないのもあって、あっという間に読み終えた。
印象的だったのは、戦況が激しくなるにつれ、レシピには分量が書かれなくなる、という話。
もはや手に入るものが限られていると、分量とかそういう話ではないのだ。
果ては、戦争末期に雑誌に載る食べられる草や虫の紹介。これはレシピではない…。
あげく、甘いものにとにかく飢えていた子どもたちが、疎開先で絵の上手い子に媚びへつらってなんとか描いてもらったお菓子の絵を大事に大事に持っていたという証言。
泣けてくる。
国民の平均体重が6キロも減ったという、さらりと載せられたグラフが全てを物語っている。
ものすごい事実ですよ。
軍需が全てに優先する。
それはもちろん、平常、生活、国民の命よりも、軍需が優先だということだ。
なんと、愚かしく図々しいことだろう。
…。
内容と直接は関係ないが、レシピのような簡潔な文すら、昔のものは物腰やわらかで丁寧で奥ゆかしいと思った。
意外とカレー味が多いのは、無理やり食べている食材の苦味や臭みをごまかすため、というのは納得。
しかし最後の二年ほどはカレー味の調味料も入手しづらかったのでは。
この本が出てからも、すでに四半世紀。
さて、時代は再びそちらに向かっている気がして、なんとも背筋が冷たくなる。
絶対に絶対にこんな生活は嫌。
食糧自給率の低い国なんて、輸入ストップしたら即・干上がるのは目に見えている。
油だって同じく。
近代国家とやらがいかに脆いか、この二カ月でよくわかったよ。 -
食の記録を通して、いかに戦下が精神的にも肉体的にも追い詰められる状況なのかをひしひしと感じる。食という日常欠かせないもの、それが当たり前のものとして機能しなくなるとき。それが人災であってはならないことだと改めて思う。
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文芸評論家による戦時中の食事情を紹介した本。当時発行されていた婦人雑誌3種類の記載を紹介しながら、戦況が厳しくなるにつれてサバイバルの様相を呈していく様子が克明に記されている。
戦争末期の婦人誌には、「捨てていたもの(茶殻や皮、葉っぱ)の食べ方」や「食べられる野草の紹介」なども掲載されている。内容も驚きだが、終戦間際の時期にも婦人誌が出版されていたことに驚いてしまった。 -
当時のレシピが紹介されていることで、戦時中の食生活がリアルに感じられる
そして、戦前、戦中、戦後と変化していくレシピの意味合いと食料問題を客観的にみることができる
しかし、当時その渦中にいた市井の人々は、どんどん苦しくなる食生活をどんな思いで捉えていたのだろうとおもうと、苦しくなる
おそらくどんな思いなどというよりは生きることに精一杯だったのだろう
食べるということは生きること
食べられないことは人を壊していく、
つまりは街を、国を壊していく
今は恵まれているなぁというだけでなく、
食べることへの一所懸命さのレシピから見える理不尽さと
それを生み出す戦争の恐ろしさを心に刻む
こんなことがあってはならぬ
けれども世界を見渡せば食べることのできない人々が
こんなにもいるのではないか、と愕然とする -
昭和のモダンな食生活から戦前、戦中の食事まで、婦人雑誌に掲載された料理紹介や、レシピ等を元に、その頃日本人が何を食べていたのか、何を食べるようにしむけられていたのかを調べ、まとめた本。
うどんかん、鉄兜マッシュって…なピントのずれ具合とか、節米料理はなぜ必要だったのかとか、さらっとおもしろかった。
2014.5.3ブクブク交換本。-
「ピントのずれ具合」
戦時下と言う非常事態でも、軍の偉い方々は、苦労されてなかったようだし、そんな欺瞞に満ちている日本を批判的に見たからじ...「ピントのずれ具合」
戦時下と言う非常事態でも、軍の偉い方々は、苦労されてなかったようだし、そんな欺瞞に満ちている日本を批判的に見たからじゃない?(な訳ないか)2014/05/09
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今日の昼はインドカレー。家にはタイ米が常備されているが、タイ米などは国産の米よりも高かったりする。昔は記録的な米の凶作だったのか、日本米が少なく、一時期はタイ米が出回っていた時代を覚えてる。親が不味くて食べれないと言いながらも手に入る米の全量が少なくなれば、それもやむを得なかった。それでも食えずにお腹が減るなんてことを生まれてこの方経験した事は無い。因みにしっかり食べていたのに四六時中お腹が減った気がしていたのは高校生の頃だけか。
本書を読んでいると如何に戦下の食料事情が悪かったか理解できるが、親から聞いていた事情よりも更に酷かったことを知る。親は農家だったから米には困らなかったらしいが、甘いものには飢えていたと聞く。占領後は父の家の近くまでアメリカ占領部隊が来ていたらしく、映画で見るようなサイドカーの上からチョコを配るというのも体験したと聞く。本書では太平洋戦争前から戦争中、そして戦後と食糧事情を把握するのに婦人向け雑誌を紹介している。戦争が厳しい状況に追い込まれるにつれ、節米に始まりレシピは徐々に食べられるならなんでも構わない状態になっていく。日本近海はアメリカの潜水艦部隊がウヨウヨ居たからそもそも日本に船で食料も運べない。米などは配給制に変わりそれでも足りずに闇市場で何十倍の価格に跳ね上がる。だから庶民は道端の草や虫まで食べ始める。驚いたのは国もそうしたことを推奨したし、前述の婦人雑誌にもそれらの美味しい食べ方が出る程だった。
今は飽食の時代。普通に働いてさえいれば、毎日美味しいものを幾らでも食べれる時代になった。過去日本に本書の様な食の苦しい時代があり、それを乗り越えた親世代のおかげで今がある、そのありがたさを感じられる一冊だ。 -
興味があったので購入していたのですがずっと積ん読になっていました。読みはじめてみたらサクサク読めて、案外あっさりと読了。
いや、この時代に生まれて本当に幸せだな…と思うくらい、終戦間近にはもうなんでもかんでも食べないといけなかったんだな…でも雑誌に乗ったレシピはこったものも意外とあるんだな。 -
新書文庫
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レビュー省略
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タイトルからは、貧しい食のイメージを持つけれど、なかなかどうして、工夫に満ちたレシピも載っています。アウトドア、節約料理にも通じるアイディア料理、カサ増し料理の数々。今でも、食い詰めた時に役立ちそうです。
戦争初期の、戦意高揚レシピ?なども写真付きで載っており、当時の都会と農村の食比較などにも言及されていて、食文化史としての側面も。読み物としても興味深かったです。 -
(駄々猫さん)
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レシピではない。切羽詰まった状況下の説明なのに、暗くさせないため?文章が少し笑える部分あったり。戦争でなくても、被災時なども参考にしたいと、心に留めておく。
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昔の人は米を一日3合半も食べていたのか・・
食べすぎだろっ そら節米だわな、なんてね。
たしかに、おかずがない時の米の消費量ってはんぱない。
戦時中の雑炊にすいとん、サツマイモの茎下のイメージしかなかったけれど婦人誌でレシピを追うとおもしろいな。
本で見るだけじゃなく、実際に食べられる施設があると面白いかも。原爆資料館や歴史博物館の食堂とか。 -
久しぶりに読み返してみて、やっぱり面白い。戦時中の料理は「食感無し・味無し・ぬるい」。雑誌の引用文に良く出てくる川島四郎大佐は栄養学の分野で有名な方らしい?
毎日の暮らしの中で「戦時中」とはどういう事なのか?食事のメニュー・素材・調理方法を丁寧に調べて書いてあり、とても興味深かった。
戦時の雑誌や新聞に掲載された食に関する知識人のかなり強引で自己陶酔的な文章も多数引用してあって、当時の一般の人々はこれら雑誌や新聞の文章を読んでどんな気持ちだったのだろう?と考えさせられた。 -
内容はタイトル通り。
奇抜&切羽つまった感あふれる工夫料理の数々。実際、レシピなんてあるようでなかったんだろうな~…ってのが分かる。
一番の衝撃:「うどんかん」
ネバネバもっちり「里芋お萩」は、「おいしそう!食べてみたい!」と横から覗き読んでた友人が言ってました。 -
婦人雑誌のレシピから戦争当時の状況を知る興味深い本でした。
普段、何を食べていたのか?日常のこと故に、その苦しさが見えてきました。面白い切り口です。
日本の状況がわるくなるほど、レシピというか、材料もやばくなる。想像越えてました。 -
戦前から発行され、戦時中も休刊・廃刊に追い込まれなかった婦人雑誌の料理ページをもとに、戦下の食生活をひもとく、という一冊。漠然とただ「食糧難」の一語でしかイメージしていなかったが、さまざまな側面が見えて興味深く読んだ。
難を云えば、本文と雑誌記事からの抜粋で構成された段組みの紙面が読みにくい。
印象に深く残ったのは、社会がどんなに困窮し、食糧が不足して料理ページが貧相になっても「素晴らしいお味です」「お客様にも大いばりで出せます」「お子様も満足です」と品をとりつくろって書いている婦人雑誌の語調・論調だ。誌面に取り上げられる料理が開戦時から徐々に質の低いものになってゆき、終戦前後には芋のツルや雑草混じりの雑炊といったものになるにつれ、虚勢ともとれるその語調は次第に悲しささえ感じさせるものになってくる。
しかし不況の現代で節約レシピを説いたり、原発事故以降節電を声高に主張したりしつつも、懸命に明るく努めている昨今のマスメディアも、本質的に似たようなものかも知れない。 -
婦人雑誌は日本の誇る近代文学で栄養の大切さを婦人たちに教えた。
戦争が厳しくなるにつれて、それらの雑誌のページ数も少なくなったしカラーでなくなった。
「我が地方」の料理として朝鮮、満州の料理も紹介されていた。当時は日本だったのだ。
節米の呼びかけで、穀物を米に混ぜていた。
コメ不足の原因は、朝鮮の凶作にあった。
祖母は戦後にもう砂糖は食べられないんじゃないか、と言っていた。祖父は戦争中にカボチャばっかり食べていたから、カボチャが嫌いだった。
父も餓え死に寸前だったそうだ。母も痩せているのは、戦争の食糧不足だ。だから、私も痩せているのか。。
もう戦争は絶対にダメだね。日本人のアイディアと戦後復興はすごい。
美味しい料理が腹いっぱい食べられる現代日本に感謝。
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著者プロフィール
斎藤美奈子の作品

図書館で借りて、両親にヒアリングしてみようかな、と思い付きました。
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