中国怪奇小説集 (旺文社文庫 41-10)

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  • 旺文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784010612453

感想・レビュー・書評

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  • 中国綺譚のコンビニ。

    『聊斎志異』と同一線上にある本でしょう。
    サブセット版というか、縮小版というか、そんな感じです。まあ、読んでみるとけっこう異なるのですが。

    この本は、常に傍らにあります。
    今は・・・たとえば、電車に乗ってる最中に、たまたまそのとき読んでいた本を読了してしまって、あとの道中読むものがないときなんかに、おもむろに鞄から取り出して適当にページを開いたりしています。

    中国の綺譚がいっぱい、コンパクトに詰め込まれています。
    枠物語があって、その中で紹介されるというような形になっています。

    「聊斎志異」の中の、比較的長い話のような豊かな物語性はないのですが、あっさりしたたくさんの不思議話が入っているのです。その点では、ブルフィンチの「ギリシア・ローマ神話」なんかも近いかもしれません。
    ちょっと読んで、ぼーっと想像力を働かせて、頭の中で物語を膨らませたりします。話が素の形で提供されているような感じで、その余地があるのです。

    ずっと旺文社文庫版を大切にしてきましたが、品切れです。何度も読んで、かなり痛んできました。
    でも、幸いなことに光文社文庫から出ています。こちらの方が海音寺潮五郎さんの序文がついてたりして、お得かもしんないのでお薦めです。
    ぼくも、持ち歩き用に一冊買いました。

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著者プロフィール

(おかもと・きどう)1872~1939
東京生まれ。幼少時から父に漢詩を、叔父に英語を学ぶ。中学卒業後、新聞、雑誌の記者として働きながら戯曲の執筆を始め、1902年、岡鬼太郎と合作した『金鯱噂高浪(こがねのしゃちほこうわさのたかなみ)』が初の上演作品となる。1911年、二代目市川左團次のために書いた『修禅寺物語』が出世作となり、以降、『鳥辺山心中』、『番町皿屋敷』など左團次のために七十数篇の戯曲を執筆する。1917年、捕物帳の嚆矢となる「半七捕物帳」を発表、1937年まで68作を書き継ぐ人気シリーズとなる。怪談にも造詣が深く、連作集『三浦老人昔話』、『青蛙堂鬼談』などは、類型を脱した新時代の怪談として評価も高い。

「2022年 『小説集 徳川家康』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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