刺青・春琴抄―吉野葛、蘆刈 (愛と青春の名作集)

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  • 旺文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (302ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784010660539

感想・レビュー・書評

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  • 唯美主義の色濃い刺青。美のためなら男を肥やしにしても良いという女、美のためなら嗜虐を厭わない男。2人が絡み合うことで唯美主義は昇華している。しかし、これが春琴抄ではある種自虐的、シニカルに書かれているなぁ。唯美主義と自己愛の顕現たる春琴、ただのワガママアホ女。盲目だからってここまで性格歪むなんてアホや。春琴に使える佐助。恋は盲目ってこの作品から生まれたのかな?普通好きな人のためだからって自分の目を刺しますかいな。ここに谷崎潤一郎の心のブレというか、あってしかるべき葛藤が現れていると思う。美を畏怖しながらも、それに過度に傾倒することを潔しとしなかった二面性がいかにも人間臭いじゃないか。

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著者プロフィール

1886年東京生まれ。東京帝国大学国文科中退。1920年。第二次「新思潮」を創刊、「痴人の愛」「刺青」「麒麟」を発表。1960年に文化勲章受賞。1965年7月没。

「2018年 『あの極限の文学作品を美麗漫画で読む。―谷崎潤一郎『刺青』、夢野久作『溢死体』、太宰治『人間失格』』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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