オランウータンに森を返す日 (旺文社ジュニア・ノンフィクション)

  • 旺文社 (2000年4月10日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (160ページ) / ISBN・EAN: 9784010694626

みんなの感想まとめ

テーマは、オランウータンとその生息地を取り巻く複雑な問題です。読者は、動物愛護の観点からだけでなく、環境破壊や社会的な背景にも目を向けることが求められると感じます。特に、ペットショップで見かけるオラン...

感想・レビュー・書評

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  • 自分のことさえよければよくて、自分の行っていることが、どんなこととつながっているのか考えようとしないのだ。大切なのは自分の欲望を満たすことで、それ以外のことなんて関係ない。自分たちでは「動物が好き」だと考えているけれど、実際は彼らのやっていることは、遠い国の自然破壊につながっていたり、目の前にいる動物の不幸な生活の原因になっていたりする。それなのに知らぬふりをしていられるのは、単に無知なのか、それとも想像力が足りないからなのか。

    彼らにとって大切だったのは、「大もうけしたい」という欲望を満たすことで、その時、自分たちが行っていることの本当の意味なんて、考えてもみなかったにちがいない。だとしたら、その人物は徹底的に無知で、想像力が欠けていた。

    自分の欲望にだけ忠実で、想像力に欠けている。

    オラウータンの子どもはかわいい。しかし、それだけでは、美しいとは思わない。彼らが森の中で動きまわる姿を見て、それではじめて美しいと思うのだ。

    オラウータンの問題は、この動物一種だけの問題から、森の問題になり、最後は人間の問題になる。すべてがおたがいに関係していて、どれが原因で、どれが結果というふうに考えることは難しい。すべてを総合的に変えていかなければならない。まず、少なくとも、日本の社会が、この島の自然の恵みをたくさん受け取って大きくなってきたのだと、感謝の気持ちを忘れないこと。その上で、何もかも消費してしまうこれまでの生活のスタイルを考え直すこと。とにかくそういったことから始めなければしかたない。アメリカやヨーロッパの国々も、日本も、先進国と言われている国はみな、これまでカリマンタン島や、アマゾンや、熱帯アフリカの資源をたくさん使って、自分たちの豊かな暮らしを支えてきた。しかし、これからは「お返し」をしなければならない時代になる。その中には、インドネシアの中で、事態を変えていこうとする人たちをあの手この手で応援することも含まれる。

    この話はノンフィクションである。とても読みやすい。ぜひ手にとってほしい一冊だ。

  • ペットショップで売られていたオラウータンの子ども

    実は密輸で持ち込まれたものだった

    その子が元の森へ戻すために…

    と調べてたどっていけば、色々な問題が見えて来た。

    日本のペットブーム、森林資源伐採による環境破壊、
    インドネシアの貧困など

    読みやすい文章で気づけば、色々な事を考えさせられる

    小学生のうちに読んで欲しい本だけれど、
    大人でも充分読み応えあり

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著者プロフィール

川端 裕人(かわばた・ひろと):1964年兵庫県明石市生まれ、千葉県千葉市育ち。文筆家。東京大学教養学部卒業。『ドードーをめぐる堂々めぐり──正保四年に消えた絶滅鳥を追って』『おしゃべりな絶滅動物たち──会えそうで会えなかった生きものと語る未来』(ともに岩波書店)、『我々はなぜ我々だけなのか──アジアから消えた多様な「人類」たち』(講談社、科学ジャーナリスト賞・講談社科学出版賞受賞)、『科学の最前線を切りひらく!』(筑摩書房)、小説に『ドードー鳥と孤独鳥』(国書刊行会、新田次郎文学賞受賞)、『川の名前』(早川書房)、『銀河のワールドカップ』(集英社)など多数。色覚をめぐる絵本に、『いろ・いろ 色覚と進化のひみつ』(絵・中垣ゆたか、講談社)がある。

「2025年 『新版 「色のふしぎ」と不思議な社会』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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