伊藤潤二傑作集 4 死びとの恋わずらい (ASAHI COMICS)
- 朝日新聞出版 (2011年2月18日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (408ページ)
- / ISBN・EAN: 9784022140623
感想・レビュー・書評
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富江サマの毒気に当てられて追加購入(トホホ☆)
表題作+「怪奇ひきずり兄弟」他、短編3編。
「怪奇ひきずり兄弟」に既視感を覚えたが、それもそのはず、
『怪奇カンヅメ』に収録されていたのを昔読んでいました。
怖い話かと思ったら笑えるファミリードラマ(?)だったのだ。
メインの「死びとの恋わずらい」は
通りすがりの他人の言葉で運勢を占う「辻占(つじうら)」が流行る霧の町で、
妖しい美少年のお告げを受けた少女たちが次々に死を選ぶという短編連作。
単なる不気味な話ではなく、実は筋の通った因果応報譚で、
意外にも端正な、カッチリした面白さ。
補遺「白服の美少年」が全体の空気をマイルドに和らげているが、
「黒魔術vs白魔術」的な雰囲気になっていて、
決してホラーとしての質を低下させるものではない……と思う。
ところで、デジタル大辞泉によると「辻占」は、
黄楊の櫛を持ち、道の辻に立って、最初に通る人の言葉を聞き吉凶を判断する占い
だそうで、「告げ」に引っかけて黄楊(つげ)の櫛、なんでしょうね。
それにしても黒服くんカッコよすぎだぁぁ。
ケガがなくても痛みを感じる人の話=短編「幻痛屋敷」も秀逸で、満足度の高い一冊。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
終わり方好き…
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リアルウンコノオモイデ
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表題作は、辻占ってこういう風にやるものなの?というのを初めて知った。
孤独や否定は人を狂気に貶めるのかもしれない。
最後は幸せな結末になってて良かった。
真ん中に収録されてる話は完全にホラーギャグだし、最後のお祭りの屋台の話とか喫茶店でコーヒー飲みながら変な笑い顔になってしまった。
本屋でブックカバーを掛けて貰ってて良かった。 -
男の子こわ〜い、と思いながら読んでたはずなのに最後の方には女子軍団と一緒になってキャーってなりました(笑)
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黒服の美少年様に私もギャーギャー言いたい
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半分ギャグよね?
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不気味で、珍妙で、それでいて不思議で、なぜかどうしようもなく惹きつけられてしまう。四ツ辻の美少年じゃないけどこの人の作品は奇妙な、本当に奇妙な魅力に満ちている。物語全体は果てしなく突拍子もないのに、ツッコミや茶々を入れる隙がない。ただただ圧倒され気付くと物語に引き込まれてしまっている。不思議だ
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表題作がすごく良いが、他併録作はそうでもない。
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死んだって恋をしてもいいじゃない。人間だもの。みつを