ミスター味っ子 幕末編 (2) (朝日C)

  • 朝日新聞出版 (2017年12月20日発売)
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Amazon.co.jp ・マンガ (200ページ) / ISBN・EAN: 9784022142467

感想・レビュー・書評

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  • 薩長同盟。

  • 寺沢先生には申し訳ないが、書店で見つけた時は、ホッとしてしまった
    『すしいち!』や『信長のシェフ』は、そこまでもないが、この『ミスター味っ子幕末編』は(2)が出るのか、地味に不安だった
    その理由は、行きつけの書店の雑誌コーナーで、「真田太平記」を見かけた事がなかったからだ。私の見方が悪いのか、行く時間にはもう、他の人が買っているのか、そこは分からないが、掲載誌が置いてないと、連載が続いているのか、不安になってしまう
    そんな感情もあったからか、(2)の面白さは一入だった
    先巻を読んだ際にも感じたが、人間、どこに行こうとも、そう簡単には自分が変わったりしないんだな。陽一や一馬のように、少年であっても、中身がある人間は特に
    周囲の状況に上手く適応しつつも、彼らは自分の信念は曲げず、その場にあるもので試行錯誤でき、己をより良いものに変化させよう、と努力できる
    料理以前に、この二人は成長する才能がズバ抜けているんだろうな
    勝海舟や坂本龍馬ら、大人たちも個性が強く、もしかすると、こんな人物像だったのかも知れない、と読み手に思わせるストーリー運びは、さすがの一言である
    幕末の動乱が如何に激しくなろうが、人間、生きてりゃ腹が減る。腹が減れば、美味いものを食べたくなる
    そうなったら、陽一の出番だ
    まさか、ある意味、日本の歴史のターニングポイントと言ったって良い、薩長同盟にまで絡んできちゃうか
    いや、高杉晋作や西郷隆盛が出てきた時点で、それは予測できたが、まさか、どっちの国名を先に持ってくるか、そんな理由で料理勝負が勃発するとはなぁ
    子供だって、そんなくだらないマウンティングしないってのに。それなりの立場に着いちまうと、大人ってのは、こういうしょうもない事で争わなきゃならないのかね
    どっちにしたって、この料理勝負で得するのは、食いしん坊万歳な勝海舟だけじゃないか
    けど、まぁ、ぶっちゃけ、面白いのでOK
    薩摩サイドと長州サイドに分かれた陽一と一馬の前には、二人にも劣らない才能の、若き料理人が出てきたし、もっと面白くなりそうだ
    今んとこ、陽一ばかりが活躍している感があって、一馬のインパクトが霞みつつあるので、もうちょい、ドカンとやってほしいな
    お徳が一馬に、どんな刺激を齎し、とんでもないアイディアを生み出すのか、楽しみでお腹が空いてくる
    個人的に食いたいと思ったのは、傲慢な西郷と、高慢な高杉の鼻っ柱を見事にヘシ折り、怒りを鎮めた、ボウダラだ。この調和と相乗効果は、料理だけでなく、人間関係の理想である。そう簡単じゃないからこそ、努力する価値はある
    この台詞を引用に選んだのは、さすが、味皇・村田源二郎の遠いご先祖様だ、と唸ってしまったので。時代が違おうが、超一流の料理人が思うのは一つ、食べる人を幸福にしたい、それだけだ。そのシンプルな信念を貫くには、停滞せず、常に新たな変化を求めなければならない。その行動の原動力となるのは、いつだって、情熱だ

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著者プロフィール

兵庫県出身。
慶応大学文学部国文学科卒。料理漫画の第一人者。代表作は『ミスター味っ子』『将太の寿司』(いずれも講談社、講談社漫画賞受賞作品)など多数。
アニメ等、映像化もされている。

「2020年 『講談社 学習まんが 日本の歴史(1) 列島のあけぼの』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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