晩年の美学を求めて

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  • 朝日新聞社 (2006年4月7日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (252ページ) / ISBN・EAN: 9784022501806

みんなの感想まとめ

人生の晩年をテーマにしたエッセイは、著者の豊かな経験と深い思索が反映された文章で構成されています。美学を追求する中で、年齢を重ねることの意味や存在意義についての考察が展開され、読者に深い共感を呼び起こ...

感想・レビュー・書評

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  • 曽野綾子さんによる「美学のある晩年」についてつづったエッセイです。

    文章の雰囲気が、著者の重ねてきた人生のように感じられる表現で、すごいなと思いました。
    言葉を知っているから書ける、という文章ではなく、その一文を書く裏での思考があることを感じる文ばかりです。
    年を重ねつつ、思考も重ねてきた著者だからこそ、できる表現なのだなと思いました。

    若竹千佐子さんの小説「おらおらでひとりいぐも」のような雰囲気のエッセイもあれば、終活の参考になるような話もありました。

    私が一番ナルホドと思ったのは、
    著者の近くにいた60代の女性2人連れの話です。
    その女性は、こどもを抱いた母親に席を譲ったのに結局母親は一言も発せず、席にも座らなかったのです。

    普通は「なんで座らないのよ!譲ってやったのに!!」と怒って終わりそうですが、
    60代の女性2人は、母親が座らなかった理由をアレコレ想像し始めます。

    色々な見方をしているうちに、怒りがなくなってしまう、という話。

    なるほど、色んな見方ができないから怒りが生まれるのか、と納得しました。

    こういう見方を日々の出来事でもできる人が増えていけば、
    きっともっと世の中の寛容力があがるんだろうにな、と、
    日々のニュースを見ていて思いました。






  • 「晩年」から人生を考える

    「晩年」という言葉は故人の人生を語るにあたって
    良く使われる言葉だが、今を生きている自分が使うとなれば
    どういう意識で使うことになるだろう。

    ただ晩年とは死期が近づいている時期であり
    高齢と言うわけではなく、人それぞれその年齢が違い
    また、晩年と捉えられる時期も違っている。

    その捉える時期の晩年を意識するとすれば
    物心ついてから今までどう過ごしてきたか
    そして未来へどう生きていくかを意識しなくてはならない。
    そして、この世での自分の存在意義を
    考えてみなくてはならくなる事もある。

    自分の存在に意味はあるのか、果たして自分がいる事に
    世のかなにとってどれほどの意味があるのか。
    身近な周りの人のために役立っているため意味がある
    などという安易な答えで承服できる話ではない。

    重病などで一切の自由が利かず寝たきりで
    すべてを他人にやってもらわないといけない人は
    (周りの人に世話をする仕事を提供しているという点はあるが)
    そういう意味では役に立っていない事になるので
    存在の意味がない事になる。
    しかしながら、今考えているような
    人の存在の意義のある極限のケースにより
    哲学的な提案を私達にもたらしてくれる所に
    とても大きな意義がある。

  • 毎日の生活にまつわる自分のことを出来ることが基本。
    他人に何かをしてもらうことに無頓着になる。
    人生の2大ポイントは、どれだけ人を愛し愛されたかと面白いことを経験したか。

  • 著者の曾野さんにはすごく教えられたり、新しい見方を教えられます。
    物事をはっきりいう潔さも憧れてます。

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著者プロフィール

1931年、東京に生まれる。作家。53年、三浦朱門氏と結婚。54年、聖心女子大学英文科卒。同年に「遠来の客たち」で文壇デビュー。主な著作に『誰のために愛するか』『無名碑』『神の汚れた手』『時の止まった赤ん坊』『砂漠、この神の土地』『夜明けの新聞の匂い』『天上の青』『夢に殉ず』『狂王ヘロデ』『哀歌』など多数。79年、ローマ教皇庁よりヴァチカン有功十字勲章を受章。93年、日本芸術院・恩賜賞受賞。95年12月から2005年6月まで日本財団会長。

「2023年 『新装・改訂 一人暮らし』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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