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Amazon.co.jp ・本 (304ページ) / ISBN・EAN: 9784022501837
みんなの感想まとめ
医療の現場における事故やその対策を、実務経験や具体例を交えて深く掘り下げた内容が特徴です。著者は医療事故の被害者やその家族の心情を理解しつつ、医療従事者が直面する不条理な圧力についても言及しています。...
感想・レビュー・書評
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比較的ソリッドに証拠や具体例、実務経験をもとに医療事故と対策の問題が説明されていてためになります。
ただ著者の現状に対する批判・不満が文章の端々から怨念のように滲んでいるるのでちょっと読んでて疲れたりストレスフルだったりします笑
それ以外はとてもいい内容で、医療を志す人だけでなく医療を受ける側として多くの人が一読すべき内容と思います。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
#朝日新聞社 #小松秀樹 #医療崩壊
慈恵医大青戸病院事件 について、虎ノ門病院泌尿器科部長が、検察首脳に提出した意見書
医療とは どういうものであり、医療事故の際に 医療従事者が受ける 安全要求の圧力が、いかに 不条理かを知った。良書だと思う
医療は「検査にしろ、診療にしろ、不確実なものであり、過失がなくとも重大な事故が起こり得る 危険なものである」
著者が20年前に提言した医事刑法、医療ADR、無過失補償制度、臨調は現在 言葉として目にするが、どこまで 機能しているのか知りたい。裁判上、結果違法説により 過失判断されることはなくなったのか?
公務員の病院である虎ノ門病院の医師である著者が、公務員である警察官や検察を批判したり、批判された新聞社が この本を出版したり、みんな 世の中を良くしたいと いう意思は感じた
医療事故の被害者や家族の「当事者の心情」をくみとり、医療従事者に対して、警察が重犯罪者と同じ 暴力を背景とした強引な事情聴取を行ったり、メディアが激しい人格攻撃を行うのは、医療とはどういうものなのか、認識が誤っているためという論調
とりわけ、ジャーナリストの「当事者の心情」を記した記事は、紛争を広げるなど影響が大きいにも関わらず、記者の責任は伴わない点で 問題としている
「医療裁判では、患者救済を優先するために、医療水準の意味が変更されてきた〜結果違法説という法律家の論理を、医事紛争に持ち込むのは適切でない。同じ医療行為から、よい結果も悪い結果も発生する〜結果から医療の適否を判断することはできない」
「社会的共通資本の恩恵を受けるには作法が必要だと思う。共有財の維持に心配りが必要である。自己の欲望は適切に制御しなければならない。他の利用者への配慮を怠ってはならない。奪い合ってはならないのである」
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現状はあまり大きく変わっていないのかもしれない。ただ少しずつ進んで入るのだろう。
法曹界と医療界の差異を感じた。
お互いがお互いのことを知らない、ということを前提におく必要があるのだろう。お互いに -
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立ち去り型サボタージュなど新たなキーワードを創設。医者側の主張を世に表出した作品
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医療業界で仕事させてもらっているが、一生懸命に命に奉仕している医療人と金儲けに入る人の両極化が進んでいるのではないか。ターミナル医療などは最たるものだ。
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498.021||Ko
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立ち去り型サボタージュという言葉や、発刊当時はあまり問題にされていなかった医療現場の非常に厳しい現実について報告した本。
発刊前は医療事故が医者のミスという風潮が強かったが、医療の不確実性、それらを未熟な科学を元につくられていることであるのに、人間の作った法的な思考で裁けるかなどを問題にしている。この本の後に医療現場の問題が多く知られるようになってきていると思う。
医療の限界、医療への幻想など現場を紹介する新書本はでているが、この本が個人的には原点だと感じている。 -
テレビや新聞ではそれほど紹介されていない、医療の現場で起きている深刻化し続ける問題を一般の方にも分かりやすいように書かれた一冊。
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今をときめく小松秀樹先生をメジャー級に押し上げた一冊。2006年にでました。ふつうの勤務医がふつうに感じている閉塞感のようなものを過不足なく伝えています。2007年に読みましたが、正直、勤労意欲が下がりました。当院でも「立ち去り」的に退職していく人はあとを絶たず、とうとう自分まで退職することになってしまった。2006年に行われた予想は、おおむね当たっているようです。
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医療現場の現状と問題点。
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難い言葉が沢山で、ちょっと面倒臭い。言い回しもややこしいし。
でも、今の病院の状況がわかる。
増大する患者のエゴ。追い詰められる医師。
メディアは、患者の味方。
医療は万全ではない。
入院すれば 生きて出られるか屍となって出られるか だ。
『絶対安全』なんて…誰が保障できる?
医師も人間だ。看護士も人間だ。
だから間違うこともある。(間違って良いとは言わない)
情状酌量も必要だろう。
自分は、我侭な患者になっていないか?
総合病院崩壊を担ってないか? -
大変興味深く読んだ。わたしたちは、まず医療は不確実なものであることを認識しなくてはならない。不老不死ではありえないことを納得しなくてはならない。そうでなければ医師は医療訴訟で犯罪者にされ、勤務医は病院から去り開業医となる(立ち去り型サボタージュ)。そうして医療は崩壊してしまう。産婦人科や小児科はすでに崩壊しているといえる。
裁判の問題、警察の問題、そしてマスコミ・ジャーナリズムの問題点にまで切り込んでいるところが興味深かった。記者の採用は、新卒はよほど質の高い文章を書ける者だけにして主に中途採用にするべきだとか、記事はフリーのジャーナリストから金を出して買えばよいとか。 -
テレビや新聞ではわからない医療崩壊の本当の原因について知りたい方におすすめ。
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昨今ようやくTVなどのメディアでも医療現場(特に病院の産科・救急・小児科等)の危機的状況に関する報道がなされるようになってきた。しかしながら、医療制度全体の構造的危機を網羅的に記述し、かつ一般人の教養の範囲内で読める完成度の高い媒体は希少である。本書はその意味において、日本の医療制度の現状を多角的・客観的に分析し、具体的改善策の提示までも行なった非常に質の高い書籍である。
筆者は、現在の医療制度が抱える最大の問題は、「患者と医師の相互不信」にあると繰り返し主張する。そしてその相互不信は、必ずしも両者に対して等しい負担を強いているのではなく、医師の側に過剰な負担がかかっているとする。具体的には、医療に対する民事・刑事訴訟の増加やメディアの報道が相互不信を増幅し、医療の本質を理解しない過剰な要求(主に過去に遡及した他の選択肢の正当化)が現場を圧迫し、「勤務医の減少=立ち去り型サボタージュ」が生じているということである。
また改善策としては、中立の医事紛争仲裁機構及び調査機構、安全監督機構などの創設と医療そのものに対する社会の捉え方を変えることなどを挙げている。この改善策を理想論と切って捨てることは簡単かもしれないが、筆者の勤務先である病院で指針を策定したところ、その指針が当然のものとして受容されるに至ったという事実を振り返ると、まず重要なことは現実を見据えた全体の構想を分かりやすい指針として明示する(例え理想論だ!とかどうせ骨抜きだろうという批判があろうとも)ことが必要だろう。筆者が医療に関して多角的に議論する「医療臨調」の創設を提言しているように、まずは問題の適切な認識とその解決に対するグランド・ビジョンの提示が喫緊の課題だということだ。もちろんそれに付随して、勤務医増加等による医療従事者保護の水際的な対策の実行も必要だ。
本書を読んでいて、ふとブラック・ジャックを思い出した。ブラック・ジャックは法外な報酬と引き換えにほぼ完璧な外科手術を施術する医師である。彼の存在は、同時に金銭的または機会的な理由のために、彼の手術を受けられなかった患者が多数存在することの裏返しでもある。日本の医療は全ての患者に平等性を確保しようとしつつ、ブラック・ジャック的な治療を求められてきたという点で、その構造的崩壊は必然であったといえよう。
筆者は医療に対し市場原理を導入することに批判的であり、資源が限られ逃げ場もない閉鎖的な社会においては譲り合い・協調の精神が必要であるとする倫理学の主張を引用している。しかし、イギリスにおける医師流出やマイケル・ムーアが「シッコ」の中で描写した(「シッコ」の中では、米国内で医療を受けるより海外へ治療のためだけに渡航した方が安上がりであるという事実が提示されている)ように、グローバリズムの進行がいずれは日本を閉鎖的な社会から脱却させる(例えばフィリピンからの看護師輸入や臓器移植のための海外渡航などはその例だといえる)ことになるだろう。その時に、国家が供給すべきとされていた公共財・社会資本としての医療という位置付けをいかに変容させることで全世界的な医療資源の配分に対応していくのかが将来の課題だと感じた。 -
よく耳にする患者側からの医療事故問題ではなく医療者側からの真摯なる分析と問題提起。
中立的な立場では中々読みにくい本だけど勉強になりました。 -
医療に対する、患者からの安全欲求、無知な警察の介入、マスコミの「世論」、厚労省の無知無策を、東大出身の医者の視点から鋭く切った本。
父に勧められて読んだ本。
ミスをすれば患者に攻め立てられ、医療専門知識もない警察には悪者と決め付けられて白状させられ、感情論に走るマスコミに攻め立てられ、現場に無関心の省に医療費は抑制されて、労働環境は最悪・・・なんて、医者や看護師はやってられないだろうな、と気の毒に思った次第です。
でも現状に嫌気がさした医者は、モチベーションが低下するために、あるいは、総合病院、公立病院を辞めて開業するために、医療の質が下がっているとなれば、他人事ではないと思いました。
また、批判する相手に関する知識や事情を汲まずに、一方的に批判すべきではないという一般的なことも、この本は主張している気がします。 -
12月?
日本の医療機関がさらされている強い圧力として、医療費抑制と安全要求を指摘する。医療現場における問題点として医師の立場から指摘されている。医師と患者の間の考え方の齟齬がある。医師は、医療は不完全なもので、限界があり、危険を伴うことを知っているが、患者は、病院が100パーセント安全でき、保障する義務を負っていると考えている点である。そういう患者は、医者に対して過大な要求をするようになる。つまり、患者の権利意識の肥大化が発生してきている。また、こういった齟齬は、メディアを通して大きく拡大され、世論として形成されてしまう。医療訴訟になれば、裁判は患者の視点で進められる。そのため、なおさら医師の立場は弱くなり、士気が低下していく一方となる。また、医療に関して詳細をしらない警察の介入に関しても問題意識を持っている。民事事件が刑事事件化することにより、マスコミの報道を大きく受け、裁判の情勢が影響を受けることもあるといい、被害者もそれを利用するケースもあるという。警察の介入を受けるようになった結果、善意の治療も場合によっては犯罪となることが大きくなってきた。またそれに加えて、患者の過大な要求である。こうした中で、大学病院などの勤務医が楽で安全で収入の多い開業医にシフトし始める現象―「立ち去り型サボタージュー」が起きてきた。
感想は、医師が書いているだけあって、説得力があり危機感を感じながら読んだ。読み進めた当初は正直言って、医師の言い訳のようではないだろうかという懐疑的な目で読んでいた。しかし、患者の権利意識の肥大化の指摘を受けたときに確かに自分自身の中でも医療というものは完璧という幻想を抱いていたのかもしれないと感じたときに本に対する読み方がは変わった気がする。医療というものは、利益極大化原理に乗せられない以上、社会、世論、司法、行政様々な場面からの制度の見直しの必要性を感じた。このままでは医療の崩壊が進んでしまう。
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一般論に逃げず、筆者自身の意見として、一切の責任を引き受ける覚悟で書いている点が非常にいい。内容も面白い。
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