医療崩壊―「立ち去り型サボタージュ」とは何か

  • 187人登録
  • 3.83評価
    • (30)
    • (18)
    • (40)
    • (1)
    • (1)
  • 27レビュー
著者 : 小松秀樹
  • 朝日新聞社 (2006年5月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (295ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022501837

作品紹介

現在、日本の医療機関は二つの強い圧力にさらされている。医療費抑制と安全要求である。この二つは相矛盾する。相矛盾する圧力のために、労働環境が悪化し、医師が病院から離れ始めた。現状は、きわめて深刻である。医療機関の外から思われているよりはるかに危機的である。現状はどうか、何がおかしいのか、どうすればいいのか。現状を報告し、対策を緊急提案する。

医療崩壊―「立ち去り型サボタージュ」とは何かの感想・レビュー・書評

並び替え:

表示形式:

表示件数:

  • 立ち去り型サボタージュなど新たなキーワードを創設。医者側の主張を世に表出した作品

  • 医療業界で仕事させてもらっているが、一生懸命に命に奉仕している医療人と金儲けに入る人の両極化が進んでいるのではないか。ターミナル医療などは最たるものだ。

  • 比較的ソリッドに証拠や具体例、実務経験をもとに医療事故と対策の問題が説明されていてためになります。

    ただ著者の現状に対する批判・不満が文章の端々から怨念のように滲んでいるるのでちょっと読んでて疲れたりストレスフルだったりします笑

    それ以外はとてもいい内容で、医療を志す人だけでなく医療を受ける側として多くの人が一読すべき内容と思います。

  • 498.021||Ko

  • 立ち去り型サボタージュという言葉や、発刊当時はあまり問題にされていなかった医療現場の非常に厳しい現実について報告した本。

    発刊前は医療事故が医者のミスという風潮が強かったが、医療の不確実性、それらを未熟な科学を元につくられていることであるのに、人間の作った法的な思考で裁けるかなどを問題にしている。この本の後に医療現場の問題が多く知られるようになってきていると思う。

    医療の限界、医療への幻想など現場を紹介する新書本はでているが、この本が個人的には原点だと感じている。

  • 現役の医師による医療現場の報告です。

    最初に医療に対する前提が医師(医療関係者)と患者(医療関係者以外)で正反対であることが語られます。

    方や「医療は大変不確実なもので、全力を尽くしても失敗の可能性は常にある」と考える者と「医療は絶対安全で、それを担う医療関係者は絶対に失敗してはならず、失敗した者は糾弾されなければならない」と考える者、話がかみ合うはずがありません。

    そして医療関係者以外に分類されるものにマスコミがあります。彼らはほぼ常時患者の見方に立ち、医療関係者を糾弾します。それに影響された患者がさらに激しい攻撃を加えます。

    こうして、その攻撃に耐えられなくなった医師たちが開業医への転進という形で離脱していき、ますます医療現場は過酷になります。そして、医療は不確実性を増していき、結果、さらに激しい攻撃を受け・・・という崩壊への拡大再生産です。

    その他、医療にかかわる費用の問題、行政の問題、医療関係者側の問題も幅広く取り上げられています。

    最後には医療問題に対する提言が記載されています。この提言が適切か否かは別にして、実行できるのは、医療制度が崩壊して目の前の現実が誰の目にも見えてから以外にはないような気がします。

  • テレビや新聞ではそれほど紹介されていない、医療の現場で起きている深刻化し続ける問題を一般の方にも分かりやすいように書かれた一冊。

  • 今をときめく小松秀樹先生をメジャー級に押し上げた一冊。2006年にでました。ふつうの勤務医がふつうに感じている閉塞感のようなものを過不足なく伝えています。2007年に読みましたが、正直、勤労意欲が下がりました。当院でも「立ち去り」的に退職していく人はあとを絶たず、とうとう自分まで退職することになってしまった。2006年に行われた予想は、おおむね当たっているようです。

  • 医療現場の現状と問題点。

  • 難い言葉が沢山で、ちょっと面倒臭い。言い回しもややこしいし。
    でも、今の病院の状況がわかる。

    増大する患者のエゴ。追い詰められる医師。
    メディアは、患者の味方。

    医療は万全ではない。
    入院すれば 生きて出られるか屍となって出られるか だ。
    『絶対安全』なんて…誰が保障できる?
    医師も人間だ。看護士も人間だ。
    だから間違うこともある。(間違って良いとは言わない)
    情状酌量も必要だろう。

    自分は、我侭な患者になっていないか?
    総合病院崩壊を担ってないか?

全27件中 1 - 10件を表示

小松秀樹の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
村上 春樹
デール カーネギ...
遠藤 周作
有効な右矢印 無効な右矢印

医療崩壊―「立ち去り型サボタージュ」とは何かを本棚に登録しているひと

ツイートする