- Amazon.co.jp ・本 (295ページ)
- / ISBN・EAN: 9784022501837
作品紹介・あらすじ
現在、日本の医療機関は二つの強い圧力にさらされている。医療費抑制と安全要求である。この二つは相矛盾する。相矛盾する圧力のために、労働環境が悪化し、医師が病院から離れ始めた。現状は、きわめて深刻である。医療機関の外から思われているよりはるかに危機的である。現状はどうか、何がおかしいのか、どうすればいいのか。現状を報告し、対策を緊急提案する。
感想・レビュー・書評
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現状はあまり大きく変わっていないのかもしれない。ただ少しずつ進んで入るのだろう。
法曹界と医療界の差異を感じた。
お互いがお互いのことを知らない、ということを前提におく必要があるのだろう。お互いに詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
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立ち去り型サボタージュなど新たなキーワードを創設。医者側の主張を世に表出した作品
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医療業界で仕事させてもらっているが、一生懸命に命に奉仕している医療人と金儲けに入る人の両極化が進んでいるのではないか。ターミナル医療などは最たるものだ。
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比較的ソリッドに証拠や具体例、実務経験をもとに医療事故と対策の問題が説明されていてためになります。
ただ著者の現状に対する批判・不満が文章の端々から怨念のように滲んでいるるのでちょっと読んでて疲れたりストレスフルだったりします笑
それ以外はとてもいい内容で、医療を志す人だけでなく医療を受ける側として多くの人が一読すべき内容と思います。 -
498.021||Ko
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立ち去り型サボタージュという言葉や、発刊当時はあまり問題にされていなかった医療現場の非常に厳しい現実について報告した本。
発刊前は医療事故が医者のミスという風潮が強かったが、医療の不確実性、それらを未熟な科学を元につくられていることであるのに、人間の作った法的な思考で裁けるかなどを問題にしている。この本の後に医療現場の問題が多く知られるようになってきていると思う。
医療の限界、医療への幻想など現場を紹介する新書本はでているが、この本が個人的には原点だと感じている。 -
テレビや新聞ではそれほど紹介されていない、医療の現場で起きている深刻化し続ける問題を一般の方にも分かりやすいように書かれた一冊。
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今をときめく小松秀樹先生をメジャー級に押し上げた一冊。2006年にでました。ふつうの勤務医がふつうに感じている閉塞感のようなものを過不足なく伝えています。2007年に読みましたが、正直、勤労意欲が下がりました。当院でも「立ち去り」的に退職していく人はあとを絶たず、とうとう自分まで退職することになってしまった。2006年に行われた予想は、おおむね当たっているようです。
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医療現場の現状と問題点。