確率の科学史―「パスカルの賭け」から気象予報まで

  • 朝日新聞社
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  • Amazon.co.jp ・本 (413ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022502629

作品紹介・あらすじ

数学ノンフィクション話題作。予測できない未来を知りたがった天才たちの記録。

感想・レビュー・書評

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  • サイコロの1の目が出る確率が1/6だということは中学で習う。同様に確からしいなんていう、そこでしかつかわんだろという独特の言い回しで覚えたものだ。
    今では常識でも確率論的なものを誰からも教わらず、ゼロからサイコロを振った結果の観察から1/6だということを見出すのは至難の業だ。
    サイコロ遊びから確率という数学へ、そして統計を天才たちが見出していく話が前半の6章。
    後半は医療、裁判、予測、戦争、存在と現代的なトピックになっていくと同時に応用的な話題が中心になっている。
    確率・統計に関する重要トピックが各時代の天才たちによってどのように解き明かされていったのか、社会的な背景もわかって面白かった。
    本文中にも各概念について説明はされているけど、確率の説明を目的にした本ではないので各トピックについてあらかじめある程度知っていないとつらいかなと思う。

  • 確率は、ギャンブル、経済、自然科学、そしてわたしたちの行動…ときには戦争まで幅広く関わってきているにも関わらず、とらえどころのないものとして学習が敬遠されているもののひとつですが、本書は、そのような幅広いテーマとの関わりを一つ一つ紹介していく本となっています。

    近所のブックオフで1/3くらいの値で買いました。

    が、少し読みにくいですね。洋書ならではの理解しづらい例えがこれはどういうことか?とさらに疑問を呼びました。また、内容も次から次にトピックスを紹介するという形で『テーマ別科学史』のような代物です。逆に言えば、途中から読んでも楽しめるもので、興味のあるトピックスをふと思い出してそこだけ読む、というとまた新しい発見があるのかな、と思います。

  • 原題は「Chances Are . . . Adventures in Probability」
    確率に関連する歴史上の話題を幅広く描いたドラマ集。
    タイトルを「確率の科学史」と訳したのは間違いと考える。たしかに訳者あとがきにも「本書がスポットをあてているのは、数学的な部分ではなく歴史的な部分だ」とあるが、このタイトルで書店・図書館の数学・数学史コーナーに並べられては、数学書の教科書を期待するのではないか。私自身、小説コーナーでこの本を見つけたら喜んでいただろうが、数学書としてはダメ。ガッカリ。

  • ほぼすべての話題について軽く流しており、そもそも読者に何を理解して欲しくて本を書いたのか疑問に思う。パスカルとフェルマーの話題も、あの書き方ではパスカルのほうが正しかったと思われてしまうじゃないか。

  • 130928 中央図書館

    数学は最低限に抑えつつ、歴史のエピソードの中で確率的な考え方が背景にあったものを、いろいろと紹介している。ナポレオンや朝鮮戦争も然り。もちろん気象予報や犯罪捜査も。
    コンピュータの性能はアップしても、不確実な世界に知足手は、「二次元画像の認知以上に複雑な認知には、演繹が通用しない」(タンネンバウム)ので、ベイズ的な確率判断の適用が必要である。

  • 2009/10/10図書館で借りる
    2009/

  • とても面白そうな話題を扱っているが、、、おそらく原文があまりに修辞的で、何の比喩なのか理解しがたいところが多い。それに加えて翻訳が輪をかけてひどく、明らかな誤訳としか思えない部分が多々あり、「学生のtテスト」というような素養を疑わせるような訳も多い。

  • 『統計学を拓いた異才たち』にも共通しているんだが、近代の科学に対するものの見方にはかなり、やばいとこがある、というのをじんわりと指摘している。家中で数学の私塾をしている、という母と息子が書いた本、だそうだ。彼女と彼が「ふつー知ってる」扱いで書いていることで日本ではあまり知られていないことがかなり含まれていて、そこは??となるが、とばして読んでもそんなに困らないと思う。

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