老子―自由訳

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  • 朝日新聞社
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  • Amazon.co.jp ・本 (124ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022502698

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  • 夏休みシリーズ第二弾で一度は読みたいと思っていた古典に挑戦。今回は新井満さんの自由訳編。新井満さんは上智大学学生寮の先輩でもあるご縁。あの「千の風になって」の訳詞をされ学生寮50周年記念式典でご一緒させて頂いてから、有り難いことに御本を頂戴したりするのだが、この本も新井さんらしい解釈の仕方だった。印象に残ったのは「曲なれば全し」。真っすぐなだけの木は材木として価値があるため材料として切り倒されてしまう。曲がった木は趣があり人々に愛でられて天寿を全うする。曲がった木自身も謙虚に生きるだろう。これは起業家のような生き方に似ているなあと。また、真の指導者は「氷の張った川面を渡るように慎重である」「四方を敵に囲まれたときのように用心深い」「他所の家に客として招かれたときのように端然として乱れが無い」「山から切り出された原木のように飾り気が無く親しみやすい」。これも心に残った。

著者プロフィール

1946年、新潟県生まれ。上智大学法学部卒業。電通入社後、音楽・映像プロデューサーとして活躍。1987年『ヴェクサシオン』で第9回野間文芸新人賞、1988年「尋ね人の時間」で第99回芥川賞受賞。作家活動以外に、作詞・作曲家、写真家、環境ビデオのプロデューサーとしても活躍中。

「2015年 『生きている。ただそれだけで、ありがたい。』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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