メタボラ

著者 :
  • 朝日新聞社
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本棚登録 : 669
レビュー : 137
  • Amazon.co.jp ・本 (594ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022502797

作品紹介・あらすじ

破壊されつくした僕たちは、"自分殺し"の旅に出る。なぜ"僕"の記憶は失われたのか?世界から搾取され、漂流するしかない若者は、日々の記憶を塗りかえる。孤独な魂の冒険を描く、まったく新しいロードフィクション。

感想・レビュー・書評

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  • 久しぶりにどんどん読んだ。
    面白い。
    映画化して欲しい。

  • 超~~~!!!面白かった!!!!
    沖縄のくだりは本当にリアル。
    アキンツの恋心は、わかるな~・・・・
    アキンツは本当沖縄の男~って感じ(笑
    銀次は、なんかうじうじしてて、どうかと思った。
    工場のくだりは、ひどすぎて、リアリティ薄かった。
    ワーキングプアの実態には、ちょっとうそ臭さを感じたけど
    最初から最後まで夢中で読めました。

  • 沖縄の夜。森で出会った男ふたり。一人は職業訓練校からの脱走者、いま一人は自分の事すらわからない、記憶喪失の男。
    足下のおぼつかないままただ生きる。時たま浮上する記憶の暗部と自分の正体に怯えながら。

    沖縄問題、政治、性産業、派遣労働、ワーキングプア、DV、家庭崩壊、ネット自殺、セクシャルマイノリティ、外国人労働者・・・現代日本の暗部とも言える数々の事象が主人公“ギンジ”の記憶とともに浮上しては消えて行く。どろりとした手触りとともに嫌な感触を残して消える、現代の底と絶望を描く桐野夏生らしい作品。

  • 沖縄を舞台にした大作でした。人間の表面的ではない隠れた本質の面を見事に表現しており、凄い作品だと思いました。

  • 私は数年前から、桐野夏生さんが好きなんです。最も好きな作家です。
    それでも、時々桐野さんの創造力についていけず、気持ち悪くなって、しばらく桐野作品から離れていました。

    最近通い始めたブックカフェに「メタボラ」があったので、久しぶりに桐野作品に手を伸ばしました。すると、そこには私が大好きな桐野ワールドがありました。

    宇野さんが解説というのも、いいですよね。宇野さんが、私が言いたいこと全て言ってくれたから、野暮なことを言うのは止しましょうか。
    眠いし。

    桐野さんは、内面を少しずつえぐるんだよね。
    ギンジのその後が気になって仕方ありません。あと、カナダのさおりも。

  • 破壊されつくした僕たちは「自分殺し」の旅に出る。

    桐野さんらしく、暗くて痛みを感じる作品。
    読んでいて決して気持ち良い作品ではないけれど、
    人間の悪意や嫉妬心を上手に丁寧に書く桐野さんの作品は
    嫌いじゃありません。

  • 2008/6/20 読了
    594ページ

    沖縄ネタで本を探していたら、桐野夏生好きの妹からのお薦め。
    夏に宮古行きを予定しているので、宮古弁に引き込まれた。

    やんばるの山中で出会った2人。
    何かから逃げてきた記憶喪失の僕。
    現実から逃げてきたアキンツ。
    僕はアキンツに"ギンジ"という名をもらい、2人の自分探しの旅が始まる。

    8章まではギンジとアキンツの視点で交互に展開。
    残り2章はギンジの記憶の回復と収束。

    悲惨な家庭環境で育ち、死を望んだギンジ。
    甘やかされた環境で育ち、楽天的なアキンツ。
    対照的な2人が辿る顛末は、どちらも救いようのない"負"を辿る。
    沖縄の楽園のようなイメージと対照的なギンジとアキンツの現実。
    強い日差しが作る影のように、深く濃い闇が描かれていた。
    夢も希望も未来も全くない話。

    残念なのは、最終章。
    瀕死のアキンツの視点があれば、良かったように思う。

    アキンツは"甘え"を、雄太(ギンジ)は"プライド"を、捨てられなかったから社会から逃げてしまう。
    転落は些細なきっかけで始まってしまい、はい上がろうともがく程、容赦なく堕ちていく。
    反面教師としても内容は濃い。
    負けを認め、逃げずに受け入れる。それが、社会で生き残る方法かもしれない。

  • 読了日2011/05
    沖縄を舞台とした、2人の青年のはなし。
    この本を読んで、これからの日本、そして若者はどうなっていくんだろうってすごく不安になった。
    私が二十歳前後まではフリーターってちょっとおしゃれっぽいイメージで、自由な若者って感じだったけど
    いまや、本当に死活問題
    今日一日、ご飯を食べれるかってことだけを考えて生きなきゃいけないって壮絶・・
    日雇い、派遣、集団自殺、家庭崩壊、外国人労働者、ホストクラブのつけ、イマしか興味の無い若者・・
    日本の問題がてんこもりの1冊です。

  • 沖縄の美しい光景と、どろどろした人間ドラマ、やりきれない人生観が入り混じっていておもしろかった。

  • 読み終えると、
    冒頭の逃げるシーンが象徴的に想いだされー

    死を前にして、でも
    リセットになっちゃって。

    そうすると
    本人がどうしたいのかが
    自然と見えてくる。
    って事かな。

    沖縄は内地に利用され
    沖縄も内地を利用しなきゃやってけなくて。
    なんか、沖縄つぶれそう。
    未来があるなら沖縄、
    使い捨てにされそう。

    アキンツはもちろんだけど
    ギンジも銀次もちょっと緩い…なぁ。
    でも、そんな感じが良かったりもしたけど。

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著者プロフィール

1951年金沢市生まれ。成蹊大学卒業。1993年『顔に降りかかる雨』で江戸川乱歩賞、1998年『OUT』で日本推理作家協会賞、1999年『柔らかな頬』で直木賞、2003年『グロテスク』で泉鏡花文学賞、2004年『残虐記』で柴田錬三郎賞、2005年『魂萌え!』で婦人公論文芸賞、2008年『東京島』で谷崎潤一郎賞、2009年『女神記』で紫式部文学賞、2010年『ナニカアル』で島清恋愛文学賞、2011年同作で読売文学賞を受賞。2015年、紫綬褒章を受章した。近著に』『奴隷小説』『抱く女』『バラカ』など。

「2016年 『猿の見る夢』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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